必要に迫られて楽譜を読んでみたり、あるいはレコーディングされたものを採譜してみたりすることがある。ある時は楽曲の全体、またある時は和音や旋律の組成が知りたいというのがその理由だったり、あるいはその曲を、そんな風に演奏してみたいというのもその理由だったり、どうしてそんな風に演奏しているのか知りたいという時もある。しかし雑にいつもその時々に音を拾ってばかりで、体系的知見や解釈には程遠い断片的な情報を、もう少しまともな、ファンダメンタルな知識にまとめ上げるにはどうしたもんかと頭を抱えていたところにこの本を見つけた。正しい山の登り方、もしくは見方というたとえも可能か、随分スッキリ、救われた。