英国フォーク界の重要人物であるラル・ウォーターソンの娘さんと、ビッグ・アイズのギタリストから成るデュオ。〈喪失〉をテーマにした本作には、アシッド・フォークのお手本とも言うべき湿った歌だけが収録。プロデュースを務めたポーティスヘッドのエイドリアン・アトリーらしさもところどころで確認でき、ほんの少しの(でも存在感は抜群な)ダブワイズが、出口の見えない陰鬱な音世界をよりドープに引き立てている。
マリー・ウォーターソン&デヴィッド・A・ジェイコック 『Death Had Quicker Wings Than Love』 ポーティスヘッドのギタリストがプロデュースのアシッド・フォーク・デュオ作
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