ゴシップ面でも話題に事欠かないタイガの新作は、そのタイトルや日本人イラストレーターの空山基によるアートワークの通り、日本から強くインスパイアされた作品。もともとクリス・ブラウンとのコラボ作などシンガーとの相性は抜群だったが、先行カットされた“Temperature”や“Boss Up”を筆頭に今作ではみずからが歌い、シンガーとしての側面を活かしたR&Bテイスト強めな楽曲が中心となり、シンガーとしての才を聴かせるようにミディアム~スロウ系が多く並び、アーティストとしてさらに進化を遂げている様が窺える。トリー・レインズ参加の“Faithful”や24アワーズ参加の“Holdin On”のような南国ムード溢れるダンサブルな楽曲群ではタイガの真骨頂を発揮している。