2016年に行われたADEのステージで好評を得たヘンリク・シュワルツとメトロポール・オーケストラの共演ライヴ。その後もステージを共にしたほどだから意気投合したのだろう、スタジオ録音の作品がここに実現した。いまやエレクトロニック・サウンドとオーケストラの融合に目新しさなどないが、それでもジャンル越境スタイルが持ち味の両雄が発する音には、コラボという表現が似つかわしくないレヴェルの一体感があり、アルバム一枚を通してゴージャスかつドラマティックさが失われることはない。ベン・ウェストビーチとブッゲ・ヴェッセルトフトの参加もアクセントになり、聴き終えた後の気分は非常に贅沢なものだ。
DJ/プロデューサーとしてその地位を確立しているヘンリク・シュワルツが新たな試みとしてオランダのメトロポール・オーケストラとコラボ。ヘンリク自身が書き下ろしたテクノ的な楽曲をオーケストラで演ってみたという内容。生楽器が繊細に奏でるミニマルのグルーヴはエレクトロニックなものとは違った柔らかさで、徐々に熱を帯びていく展開に引き込まれます。ベン・ウェストビーチのヴォーカル曲もいいアクセントに。