ドビュッシー没後100年となった2018年、クリヴィヌが《海》と《映像》をリリース。前年の2017年3月、5月に収録。2017年9月からフランス国立管弦楽団の音楽監督に就任したクリヴィヌ。《海》は3度目の録音。収録曲にはこだわりがみられ、最終トラックに、《海》初演時に演奏されたトランペットのファンファーレ入りの版による演奏が抜粋で収録されている。まず心奪われるのは弦楽器の美しさ。実にしなやかで、また艶やかな響きに魅了される。その響きに絶妙なバランスでコントロールされた金管が良いアクセントとなっていて、官能的でありながらも後味爽やかな演奏を聴かせてくれる。