ワンマン体制になり、アンビエントR&B寄りの音と共に深い内省を見せた前作から1年強。今度はハイムの3姉妹やインターネットのシドら多彩なゲストを招き、前作とは対極のアップリフティングなバンド・サウンドを展開している。〈ダーティ・プロジェクターズ節〉とも言えるエキゾティックなギターやリズムワーク、エンジェリックな女声コーラスが復活し、甘く前向きな言葉を放つデイヴの歌も過去最高に活き活きと。なかでもフリート・フォクシーズのロビン、元ヴァンパイア・ウィークエンドのロスタムという2000年代後半のUSインディー人気をリードした2人とマイクを回す“You're The One”に胸アツだ。傷心のアルバムを経て新たな境地へと達したデイヴに拍手を贈りたい。