出雲発のレーベル、Local VisionsがTenma Tenmaのシングル“リハーサル”をリリースした。
国内のフューチャー・ファンク・シーンを代表するプロデューサー集団=ピンクネオン東京やボルチモアのコミュニティー=サンライズ・コレクティヴへの参加で知られるTenma Tenma。“リハーサル”という曲名については「すべてが自分の部屋の中がすべてで延々始まらないような感じだったので、リハーサルと名付けました」と語っているという。
そんな同曲についてLocal Visions主宰者、捨てアカウントに訊いたところ、「たしかに部屋という自己だけの空間ですべてが完結しているような、内省的な印象です。何かが起きる前触れかも知れないし、そのまま何も起きないかも知れない。本番に向けてリハーサルしているのかも知れないし、本番に移ることなんて永遠にないかも知れない。そんな得体の知れなさを楽曲とアートワークで表現した素晴らしいシングルだとおもいます」とコメント。
毎回、印象的なアートワークを採用することでも知られるLocal Visionsだが、今回のアートワークはデザイナーのtakemonが担当した。ジャム・シティの2012年作『Classical Curves』など、ナイト・スラッグス作品のディストピックな近未来感を彷彿とさせる仕上がりだ。
ここ1か月でTsudio Studioの『Port Island』、Crystal Colaの『L8 NITE TV』と立て続けに作品を発表しているLocal Visions。今回はこれまでの作品と比べても、とりわけ親しみやすいエレクトロ・ポップなシングルを発表したことで、その音楽的な幅広さもレーベルの魅力となってきている。今後もさらなるリリースを控えているとのことで、その精力的な活動からますます目が離せない。