新たな音楽ムーヴメント(?)〈tiny pop〉のコンピレーションがリリースされる。
デジタル・ヴァージョン『tiny pop – the tiny side of life』は、本日12月20日(金)にリリースされ、各ストリーミング・サーヴィスなどで聴くことができる。feather shuttles forever、ゆめであいましょう、wai wai music resort、SNJO、mukuchiの5組が参加し、それぞれ1曲ずつを 提供。同作には、10月に開催された〈tiny pop fes〉でも披露されていたwai wai music resort“Blue Fish”やmukuchi“午前十時の映画祭”など、注目の楽曲が収録されている。
『tiny pop - the tiny side of life』収録曲
1. feather shuttles forever “ウェルウィッチア”
2. ゆめであいましょう “見えるわ”
3. wai wai music resort “Blue Fish”
4. SNJO “Ghost”
5. mukuchi “午前十時の映画祭”
また、CDヴァージョン『tiny pop – here’s that tiny days』は2020年1月8日(水)にリリース。本コンピレーションの監修者であるhikaru yamada(hikaru yamada and the librarians/feather shuttles forever)によるtiny popシーンの詳細な解説と、参加アーティストによるコメントが掲載されたブックレットも封入される。内容は、SNJOとゆnovationのコラボレーション・ソング“Days”や、wai wai music resortのメンバーであるエブリデのソロ楽曲“牛の記憶”など、CDヴァージョンでしか聴くことのできないものが多数収録された全11曲。税別1,000円というtinyな価格もすばらしい。
『tiny pop – here’s that tiny days』収録曲
1. mukuchi “午前十時の映画祭”
2. mukuchi “食卓”
3. mukuchi “オアシスの一部分”
4. SNJO “Ghost”
5. SNJOとゆnovation “Days”
6. wai wai music resort “Blue Fish”
7. エブリデ “牛の記憶”
8. ゆめであいましょう “見えるわ”
9. ゆめであいましょう “シャンマオムーン”
10. ゆめであいましょう “誰もが誰かに”
11. feather shuttles forever “ウェルウィッチア”
そもそも〈tiny pop〉とはなんなのか? 筆者がたまにMikikiで言及しているので、ご存じの読者も……少ないとは思うが、提唱者のhikaru yamadaによれば、〈tiny popとは、インターネット世代によるDIY歌謡曲システム(作詞・作曲・編曲)である〉とのこと。まだ固まり切らない〈空気〉や〈匂い〉のような、この新たなムーヴメント/シーン/ジャンルについては特集記事を制作する予定なので、ぜひそちらに期待をしていてほしい。
*追記
なお、本コンピレーションのカヴァー・アートは⍴⌠⎰⊺⍴⊺⌠⏥が担当。アートワークのコーディネーションは、レーベル・Local Visionsの主宰者であるsute_aca(捨てアカ)が行ったとのことだ。
収録アーティスト
mukuchi
マリによる一人ユニット。西日本の漁村にて無気力生活中。インターネット上に公開されている宅録家の音源に影響を受け、2015年頃から曲作りをはじめる。以来、主にネット上で活動を続けている。mukuchiのほか、hikaru yamadaと共にfeather shuttles foreverとしても活動している。
SNJO
広島出身、京都在住のプロデューサー。 クラ・ブミュージックから影響を受けたサウンドと普遍的なノスタルジーを併せ持ったメロディを軸に楽曲を制作しており、多 数の楽曲提供や客演も積極的に行う。2018年10月にインターネット・レーベル、Local Visionsよりファースト・アルバム『未開の惑星』を、2019年11月にセカンド・アルバム『Diamond』をリリース。
wai wai music resort
大阪出身・在住のエブリデとLisaで関西を中心に活動する兄妹ポップ・ユニット。ジャズやワールド・ミュージック、ゲーム・ミュージックから影響を受けた、インターネット時代のリゾート音楽を展開する。2019年4月にはLocal VisionsよりファーストEP『WWMR 1』をリリース。同月に開催され大きな話題となったLocal Visionsとlightmellowbuとの共同イベント〈Yu-Koh α版〉にも出演。
ゆめであいましょう
2009年から活動し、73年ごろから85年ごろまでの間に作られた想像上のロックや歌謡曲を作り続けている音楽ユニット。2019年4月に〈んミィ〉とのスプリット7インチ・シングル『ひかりのうた/おだやかに ひそやかに』をリリースした。
feather shuttles forever
hikaru yamada and the librariansとしても活動し、サックス/マルチ奏者で、前野健太の『サクラ』に参加するなど、さまざまな場で活躍しているhikaru yamadaと、漁村在住のシンガー・ソングライター/宅録音楽家でありソロ・ユニット〈mukuchi〉として多数の作品を発表しているマリこと西海マリによるユニット。2017年にファースト・アルバム『feather shuttles forever』をリリース。2018年5月に発表したシングル“提案”にはTenma Tenma、kyooo、入江陽、SNJOという4人が客演。2019年1月にはLocal Visionsからセカンド・アルバム『図上のシーサイドタウン』を発表している。
hikaru yamada(監修)
88年生まれ。アルト・サックス、トラックメイクなど。循環呼吸や各種プリペアドを駆使したサックス演奏のほか、サンプリングによるトラックメイクを行う。自身のユニット、hikaru yamada and the librariansとfeather shuttles foreverのほか、入江陽、毛玉、前野健太、SNJO、VOLOJZA、South Penguin、んミィバンドらのアルバム、映画「ディアー・ディアー」(2015年)や「馬の骨」(2018年)といったサウンドトラック(いずれも岡田拓郎が音楽を担当)に参加。2019年からは雑誌「ele-king」や「ミュージック・マガジン」に寄稿。普段はゲームの制作会社で音響効果と作曲の仕事をしている。