最近うわさのレーベル、Chilly Sourceって何だ?

 すでにその名をYouTubeやSoundCloudなどでよく目にしている人は多いに違いありません。独特の洒落たトーンで統一されたロゴやアートワーク、サムネールからも引き込まれるMVの世界観を備え、東京でいまいちばんオシャレなヒップホップを提案するクリエイティヴ集団、それがChilly Sourceです。

 〈Chillで気持ち良い音楽をテーマにラジオ配信、トラックリリース、空間プロデュースを行うライフスタイルレーベル〉と謳っている通り、オンラインではYouTubeの人気番組〈Chilly Source Radio〉を運営し、チルでオシャレな日本語ヒップホップ曲を中心とするDJミックスを毎週日曜の22時~23時30分に配信。さらに彼らはLAにも支部があって、現地のオンライン・ラジオ局であるTraklife Radioとの提携で世界に向けても心地良いチルアウト音楽を発信しているそうです。

 一方のオフラインでは、東京は東日本橋のホステル・CITANのラウンジで〈Chilly Source JAM〉、中目黒のsolfaにおいては〈Beat Down〉と、2つのスタイリッシュなイヴェントを開催してもいて、つまりネット上とストリートの両方からゆったり支持を拡大しているというわけですね。

ケンチンミン

15MUS

Kureino

 また、ここまでの広がりを推進してきたのは、レーベルに所属する顔ぶれの活躍も無縁ではないでしょう。大分を拠点に活動するビートメイカー/DJのillmoreをはじめ、彼とのコラボ作『UNITED』やそれ以前からの活動でも知られているケンチンミン、さらには魅力的な気怠さを歌世界に注ぎ込む注目株のpinoko、トラックメイカー/ラッパーで7月に加入したばかりの15MUS、レーベルのロゴやアートワークも手掛けるKureinoがラインナップされています。

VARIOUS ARTISTS Chilly Source Compile Vol.1 Chilly Source(2018)

 そんな気になる面々の魅力を気軽に味見できるのが今回登場した初のレーベル・コンピ『Chilly Source Compile Vol.1』です。所属の面々による心地良い楽曲のなかには、ケンチンミンは親交の深い唾奇とGADOROをそれぞれ迎え、pinokoの参加した“とける Remix”やJIVA Nel MONDOを迎えたillmoreなど、モダンな色合いでレイドバックした全12曲が並んでいます。近年のシティー・ラップの流れも汲みつつ、よりチルにこだわった音空間を提案するChilly Source。まずはここに紹介した作品を聴いてみてください。

『Chilly Source Compile Vol.1』に参加している外部アーティストの関連作を一部紹介。