デビューから3年の間に、グラミー新人賞受賞から客演曲の大ヒットに至るまで、数々のトピックで一気にスターダムを駆け上がったアレッシア・カーラ。だが、身の丈に合わないスーツを着るジャケ写とこの表題が表すように、等身大の若者の心情を歌う〈共感できるスター〉というスタンスは今作でもそのままだ。前作に続いてポップ&オークが関わり、王道ポップとレトロ・ソウルがちょうど良く折衷した楽曲は抜群の出来。加えて、ノーID製の“Confortable”で聴かせる古色蒼然としたブルースや、“I Don't Want To”など数曲でノラ・ジョーンズを思わせるアコースティックな意匠にも取り組み、より広い聴き手にアピールする。同世代のリスナーの期待に応え、共に歩んでいく決意を感じさせるような2作目だ。