tamao ninomiyaが主宰するレーベル、慕情tracksからpayaのEP『幽体ぐらいでちょうど良い』がリリースされた。

payaは京都を拠点に活動する宅録ミュージシャン。2017年からSoundCloudで楽曲の発表を開始したという新進気鋭のアーティストだ。

ラップと歌の間を自由に行き来するヴォーカル・スタイル、そしてトラップやヒップホップに影響を受けながらもポップなエレクトロニック・サウンドのプロダクション。アートワークに表れているような、どこか所在なさげで孤独感が強調されたその音楽は、Momのようなアーティストたちと空気感を共有しつつも、それらに対するオルタナティヴを提示している……と言ってもいいかもしれない。

なお本作のアートワークは、paya本人によるもの。マスタリングはhikaru yamada and the librariansの山田光が担当している。

payaは自身の音楽について以下のように語っている。

娘役がリカちゃん人形、お父さん役が変形ロボ、お母さん役が〈治療の神ディアン・ケト〉。子どもの頃1人で留守番をしていた日のままごと遊びにはそうした見境のなさがありました。この曲集も同じです。

またEPを締めくくる4曲目“冬眠前夜”には、慕情tracksの主宰者・tamao ninomiyaがヴォーカルで参加している。最近はヴォーカリストとしての客演で忙しくしているという彼女だが、薄くかけられたオートチューンや左右のチャンネルをたゆたうミックスがシンガーとしての新たな魅力を引き出しているようにも感じられる。

3月に発表されたMonkey in Yellowのアルバム『World Shrink Within a Blink』に続き、1か月弱で届けられた慕情tracksの新作。次なるリリースも気になるところだ。

 


Live Information
Mr.Tambourine Man

4月24日(水)京都 ROOTER×2
出演:うえだひろし/村上リョーケン/paya/Lost Bull
開場/開演:19:00/19:30
当日:1,800円(ドリンク代別)
http://rooterx2.com/schedule.htm