時効国家や古都の夕べでも活動し、昨年よりトラックメイクも行ってきた宅録女子のデビューEP。冷たく無機質で不気味、暗い訳ではないが決して明るくもない淡々としたトラックに、キュートでファニーでウィスパーな歌声が乗れば、そこはノスタルジーにあふれた唯一無二のあゆ巫女ワールド。昨年動画で発表されていた“ダンシング ダークネス”“未来明晰110番”や、デビュー曲“幽対君”のEPヴァージョンが収録されているのも嬉しいが、野崎りこんをフィーチャーした“夜行 feat.野崎りこん”が特に秀逸。深夜の徘徊、工業地帯の夜景、あるいは綾波レイや草薙素子みたいな女性が好きな人はハマるのでは。