双子ならではの息のあったアンサンブルが今回も魅せてくれた。クリスティナとミシェルのノートン姉妹が今回手がけるのはアメリカ現代音楽。ミニマル音楽の巨匠:ジョン・アダムズ 《Short Ride~》のピアノ・デュオ編ではオーケストラの煌びやかさが損なわれない一方で、あまりに一体のアンサンブルがピアノとしての洗練さをこれでもかと示してくれる。ナンカロウ 《ソナチネ》やコープランド《エル・サロン・メヒコ(バーンスタイン編)》など、技巧的ながら圧倒的な協奏に派手と美しさが共存している。編曲ものが多いがアメリカらしい“熱量が高い”音楽が詰め込まれた好盤である。