2012年に結成されたDYGLは、秋山信樹(ヴォーカル/ギター)、下中洋介(ギター)、加地洋太郎(ベース)、嘉本康平(ドラムス)による4人組バンド。彼らが2017年に発表したデビュー・アルバム『Say Goodbye To Memory Den』を筆者はいまも愛聴している。ストロークスやヴューといったバンドを連想させる歯切れの良いギター・サウンドや、そこから生まれる性急なグルーヴは心の奥深くに突き刺さった。さらに“Boys On TV”ではレゲエ調のフレーズを取りいれるなど、多彩な引き出しも際立っていた。

その引き出しは、この度リリースされたセカンド・アルバム『Songs of Innocence & Experience』でも活かされている。秋山自身も語るように、今作はキンクスやリメインズなど60年代のロックが大きな参照元だ。一方で、現在盛り上がりを見せる南ロンドンの音楽シーンへの関心も、影響を与えているという。そんな本作は、過去と現在が交わる豊かなサウンドを鳴り響かせる。

ちなみに、彼らは現在ノースイースト・ロンドンに住み、今作もイギリスで制作された。ならばと今回のメール・インタヴューでは、イギリスの音楽シーンについても訊いている。とはいえ、やはりハイライトは芯のある創作スタンスや想いだろう。〈自分たちの鳴らしたい音〉という根っこを深く持つ者は、どんな音楽をやっているかに関係なく魅力的なのだ。

DYGL Songs of Innocence & Experience Hard Enough(2019)

さまざまな価値観や生き方が共存しているロンドンのシーン

――イギリスで生活していて驚いたことや興味深いことはありましたか?

秋山信樹「いちばんは、人種のるつぼと言える街の雰囲気ですね。日本にいると遠く感じる、アフリカや中東の文化の香りが、ロンドンにいると目の前で体験できておもしろいです。中国人、トルコ人、エチオピア人からフランス人まで、さまざまな人たちが街を歩いている。ロンドンがおもしろい理由は、ここがもはや白人だけの街ではなく、さまざまな文化が一つの街で共存しながら融合しているからだと思います」

加地洋太郎「DIYなイヴェントや場所が多いのも印象深いです。フリーマーケットに個人でやってるショップがズラッと並んでたり、倉庫みたいな場所でライヴ・イヴェントをやってたり。そういうイヴェントを作ったり参加したりする意欲が全体的に高いんだなと感じました。ロンドンは曇りの日が多く、秋冬は日照時間が短くてどんよりした気持ちになることが結構あったので、そうした環境で意識的に活動しようとする文化が培われたんだろうかと想像しました」

『Songs of Innocence & Experience』収録曲“Spit It Out”のロンドンでのライヴ映像
 

――イギリスの音楽シーンはどのように見えます?

加地「ローカル感を強く感じました。同じロンドンのなかでも、音楽性や世代ごとにいろんなコミュニティーが何層にも重なっていて、意外なところで人が繋がっている。いればいるだけ発見がありそうです。音楽性でいうと、ロンドンで〈All Points East〉というフェスを観に行ったとき、ギター・ロックは根強い人気があるなと思いました。でも、年齢層は少し高めで、バンドでもヒップホップの要素を取り入れたような音楽性のほうが、若い人の食いつきが良い印象です」

秋山「グライムなんかも第二世代が始まっていると現地の友人が言っていました。アンビエントや実験音楽もきちんと市民権を得ていて、わりと日本ではアングラな音楽も、イギリスではもう少し身近なものとして根づいていそうな感じがします。最近あらためてポスト・パンク的な若手のバンドが増えていて、その流れはおもしろくなりそうですね。DIYなイヴェントが多く、ステージのあるパブやオープンマイクのイヴェントも数え切れないほどある。音楽に興味を持ちやすく、バンドを始めやすい土壌はずっと変わらないんだろうなと感じます。以前のような、大きなわかりやすいムーヴメントはあまりないのかもしれないですけど、街からは音楽の香りがしてワクワクしますね」

――イギリスからだと、日本の音楽シーンや社会も違って見えたりするんでしょうか?

下中洋介「日本にもいろいろな土地に多種多様な音楽シーンがあるし、大きなシーンの流れに言及することによって、規模は小さくてもクリエイティヴなシーンをインタヴュー上で無視する形になるのは本望じゃないので、言及は難しいです。おもしろいシーンはあると思うけど、自分がリスナーとしてワクワクするものは、正直まだ見つかっていません。日本の社会に関していえば、SNS上での印象なので、深くは見られてないですね。ただ、(日本でも)多くの人が自由に生きられるようになればいいなとは思います。世間の常識や大衆に縛られていると感じる人が、自分の居場所やコミュニティーを見つけられるようになって、かつそのコミュニティーでは自分らしく生きていける多様性のある社会になればいい。ロンドンは広くないけど、人種を含め多種多様な考えが混在している街なので、共存についてよく考えさせられます」

 

悲しみと喜びを併せ持つ二面性がウィリアム・ブレイクの詩集と結びついた

――『Songs of Innocence & Experience』は、ウィリアム・ブレイクの1794年の詩集「無垢と経験の歌(Songs Of Innocence And Of Experience)」に影響を受けていると聞きました。

秋山「僕は大学でイギリスの詩を専攻していて、その時期に『無垢と経験の歌』を知り、綺麗なタイトルだなと感じたのを覚えています。その頃は、いまほど自分にとって重要な存在になるとは思っておらず、今作のレコーディング中もこの詩集のことは特に考えていませんでした。前作のタイトルは収録曲の歌詞から引用したので、今回は違う形でタイトルをつけたいと思い、すべての作業が完了するまでタイトルを決めなかったんです。『無垢と経験の歌』を思い出したのは、制作が落ちつきタイトルを考えているときでした。そのときあらためて読み直してみて、今作との関連性が多いことに気づいたんです。

前作ではいろんなタイプの感情をあえてポジティヴに落とし込んだ気がしますが、今回は自分のなかで感じている矛盾や怒り、悲しみなどをよりそのままの形で表現したいと考えていました。とはいえ今作のなかにも悲しみや怒りなどのネガティヴとされる感情だけでなく、もちろん喜びや愛などのポジティヴな感情もある。そうした二面性と、ブレイクが二つの作品を一つにまとめて出版した『無垢と経験の歌』にある多義性との間に、繋がりを感じたんです。今作のタイトルは、僕なりにブレイクのオリジナルに対するリスペクトを込め、2回目の〈of〉を抜いて『Songs of Innocence & Experience』に決めました」

――ブレイクはイギリスのバンドにも影響を与えています。リバティーンズのピート・ドハーティーが愛読していたのは有名ですし、ブロック・パーティーのケリー・オケレケは“The Love Within”の影響源にブレイクの「Songs Of Innocence」を挙げています。もしかして、これらのバンドがブレイクに触れるきっかけでもありますか?

秋山「それは知りませんでした! どちらも好きなバンドなので、そのことを知れて嬉しいです。どちらかといえば、今回はU2の『Songs Of Innocence』(2014年)からの影響かと訊かれることが多いです(笑)。ブレイクを知ったのは大学での講義がきっかけで、特にその講師だったポール・ハラー先生の存在は僕にとっては大きいですね。もともと僕は詩そのものに興味はなかったんですが、彼の講義を通して詩の魅力や、詩人としての生き方に惹かれていくようになりました。ハラー先生は(スコットランドの)エディンバラ出身で、80年代には現地の音楽シーンでも活動していたそうです。その後はNMEで働くなど、音楽と関わりあいながら生きてきた人なので、今作用に書いた詩にも意見をもらいました。音楽的にも言葉的にも、信頼できる数少ない僕の友人であり先生です」

 

今回はスタジオでいろいろな実験をできた

――『Songs of Innocence & Experience』のプロデュースは、テスト・アイシクルズのメンバーだったローリー・アットウェルですよね。彼とはどのようにして出会ったのでしょうか?

秋山「プロデューサーやエンジニアを考えるときは、まず自分たちの好きな作品を録っている人たちをリストアップします。そのうえで、リストに入れた人の他作品や活動場所など諸々を考慮しながら、声をかけていくというやり方です。〈ローリー・アットウェルはどうかな?〉と言いはじめたのは、確か加地くんでしたね」

加地「シングルの『Bad Kicks/Hard To Love」(2018年)をレコーディングするとき、僕らから声をかける形で会いました。ギターを格好良く録ってくれる人がいいなと思っていて、一時期聴いていたキッド・ウェイヴというバンドのギターの音を思い出し、そのバンドをプロデュースしたことがあるローリーはどうかな?と提案しました。そこから彼が関わった作品を遡って、ヴェロニカ・フォールズやチャイルドフッドなど、自分たちが聴いてきたバンドと仕事をしていることにもシンパシーを感じて、お願いしました」

ローリー・アットウェルがプロデュースしたキッド・ウェイヴの2015年の楽曲“All I Want”
 

――前作のプロデュースはストロークスのメンバーとしても知られるアルバート・ハモンドJr.でした。プロデューサーとしてのアルバートは、シンプルさを大事にする人だと思いますが、ローリーはどのようなタイプですか?

下中「アルバートは曲のコンポジションにフォーカスし、曲の構成自体に仕掛けを作ることに重きを置いていたように思います。ヴァース、プレ・コーラス、コーラスなど曲のパートを並び替え、その曲のそれぞれのパートが機能するようにしてから、シンプルな古き良き音像をいまの技術で作っていく作業を一緒にしたのが印象的でした。

ローリーとの仕事は、もっとプロダクションに目を向けるやり方だったと思います。前回のレコーディングは9日間で10曲以上を録ったので、実験的要素はあまりなかった。でも、今回のレコーディングでは、ローリーと一緒にシンセサイザーをいじったり、ギターのノイズを出したりと、〈とりあえずやってみよう〉という試みが多かったのが非常に楽しかったです。ローリーが選んだスタジオは、パーカッションから鍵盤、エコー、エフェクト・ペダルなどの機材も豊富だったので、とてもワクワクしながら作業ができました。そこの部分の満足度は高かったですね。

そういえば一度、ローリーが体調を崩したときに、ステレオラブでドラムを叩いているアンディ・ラムセイが代打でエンジニアをしてくれたんです。レコーディングをしていたスタジオのオーナーがアンディだったので。彼はビートの違和感のあるところや、それぞれの楽器のアンサンブルを直してくれました。ローリーとはまた違ったアプローチだったので、それもいい経験になりました」

60年代ブリッティシュ・ビートやキング・クルール以降の南ロンドンーー新作に影響を与えたサウンド

――『Songs of Innocence & Experience』を聴いて、まず頭に浮かんだのは初期のフーやキンクスなどでした。これらのバンドの影響はあったんでしょうか?

嘉本康平「メンバー全員フーもキンクスも好きなので、なにかしらの影響は受けていると思います。特にキンクスは、今作の制作前のライヴで何度かカヴァーしたし、デモを作るときの参考にも挙がっていました」

秋山「今作を作るにあたって、20~30のデモ曲を作り、そこから絞っていくという感じで制作を進めたんですが、曲が絞られてきた段階で〈オーガニックな響きがあるね〉という話になって。たぶん60~70年代らしさがあったからだと思うんですが、60年代らしさについてはだいぶ参考にしました。

一時制作が難航したときがあり、それぞれが共通してアイデアを放出できるベースが欲しいなと考えたんです。それで、ポスト・パンクやヒップホップ的なサウンドは近頃よく耳にするけど、60年代的なサウンドはまだいくつかのバンドが少し引用している程度だから、突き詰めたらなかなかおもしろいんじゃないかと思いました。フーやキンクス、ビートルズはもちろんですが、他にもたくさんのバンドを参照しています。個人的には、クリエイションやリメインズには特に影響を受けたし、ドノヴァンやフランソワーズ・アルディの話もしました」

ドノヴァンの66年の楽曲“Sunshine Superman”
 

――各曲についても訊かせてください。“Bad Kicks”のサウンドは、『Crocodiles』(80年)~『Heaven Up Here』(81年)期のエコー・アンド・ザ・バニーメンを連想させるところがあり、思わずにやけてしまいました。

秋山「エコー・アンド・ザ・バニーメンは、Ykiki Beat(秋山、嘉本、加地が在籍していたバンド)をやっていたときに一度カヴァーしましたが、それ以降はあまり話題に上ることはなかったかもしれません。“Bad Kicks”は、パブ・ロックやロカビリーみたいな雰囲気を持ったパンクがやりたくて、かなりミニマルでトレブルの効いたデモを作ってバンド・メンバーに共有しました。シングルのときはもう少しバンド・アレンジとして素直にまとめましたが、今回はあえてドラムの金物を減らしたり、少々奇妙にしています。白黒のパンク・ドキュメンタリー映像が似合うような音をめざしてました」

『Songs of Innocence & Experience』収録曲“Bad Kicks”
 

嘉本「シングルとアルバムでは、アレンジが大きく変わっています。どのようにしたら秋山が作ったデモのエネルギーを削らずに、おもしろいアレンジに出来るかをみんなで試行錯誤していたので、他の作品から影響を受けたというよりは、自分たちの持っているアイデアを使ってスタジオで音を出しながら、理想の音に近づける作業にフォーカスしました」

――“Only You(An Empty Room)”はチェイト・ベイカーに通じるメランコリーがあって、僕のお気に入りのひとつです。ジャズはよく聴くんですか?

『Songs of Innocence & Experience』収録曲“Only You(An Empty Room)”
 

下中「メンバーそれぞれジャズは聴くと思います。でも、あの曲はジャズ直系というよりもコードがややジャジーなところぐらいで、共通点はあまりないと思います。ジャズは好きだけど、僕たちがやっても本物のジャズと比べたらどうしてもただの真似事になってしまうので、特定のジャンルには寄りすぎないように意識しています」

秋山「いま、南ロンドンがおもしろいと言われてますよね。キング・クルールを筆頭にプーマ・ブルーやコスモ・パイクとか、ジャズ、ヒップホップ、インディー・ロックが新しい形で接近している動きにはとても興味を持っています。ユセフ・カマールやエズラ・コレクティヴなど、逆にジャズ畑の人たちがインディー・ロック好きに注目されていて、かなりおもしろそうな空気が漂っている。その辺りへの関心が多少影響として表れていると思います」

プーマ・ブルーの2018年の楽曲“Moon Undah Water ”

 

日本をもっと生きやすい社会にできれば

――『Songs of Innocence & Experience』は歌詞も興味深いものが多いと感じました。たとえば、“As She Knows”にはボニーとクライドが登場します。そのせいか、アメリカン・ニューシネマなどが描いてきた個人の無力さを受け止め、それでも歩みを進めようという前向きな歌に聴こえました。

秋山「ボニーとクライドは、音の口実で歌詞に入ったので、元々はあまり深い意味はなかったですね。最初思いついたとき、音はバッチリハマるけどそれなりにクリシェなフレーズだから、使うことで曲の意味が軽くならないかは若干迷いました。でも、基本的に“As She Knows”は人と人のすれ違いがテーマなので、意味的にも悪くないし、ささやかに言及するくらいなら問題ないかなと考え、残しました。この曲はそうしたすれ違いに共感しながら、むしろ曲の楽しさに心を委ねてほしい曲です。すれ違うってイライラするし、他の曲ではもっとそのもどかしさが出ているけど、“As She Knows”や“Hard To Love”があるから、今作にも鮮やかで楽しげなカラーが生まれている。この2曲は僕のお気に入りですね。

『Songs of Innocence & Experience』収録曲“Hard To Love”
 

“Hard To Love”も人と人のすれ違いの曲で、必ずしも男女に限った歌ではないんです。でも、曲は軽快でカラフルだから、そういう感情も楽観視できたらいいかなという感じでしょうか。〈個人の無力さを受け止め、それでも歩みを進めよう〉というのは素敵な表現ですね。アメリカン・ニューシネマも特別には参照してませんでしたが、前作のテーマはまさにその考え方にありました。そのうえで、前作的な路線を踏襲しながら新しい作風に繋げているのが、この2曲と“A Paper Dream”だと思います」

『Songs of Innocence & Experience』収録曲“A Paper Dream”
 

――“Spit It Out”は直情的で、明確なメッセージ性を感じました。

秋山「聴く人が自由に解釈してもらえたらと思いますが、個人的にはいまの日本社会のことを考えながら書きました。自分が生まれ育った大切な場所だけど、いきすぎた自己責任論や体制的かつ商業的な音楽業界のあり方、〈まとも〉でいなければ白い目で見られる社会、そのどれもが僕にとっては息苦しく感じる。多くの人がそのストレスと対峙しながら生きていると思います。僕は東京出身なので、都市に生きるストレスを余計に嫌っているのかもしれませんね。村社会な世界もそれはそれで大変だと思います。

同じ都会でもロンドンは実は公園がそこらじゅうにあって、緑の街なんです。建物の背も低く、いつも視界がひらけていて自然に触れる機会が多いのも、精神衛生にはかなり良いだろうなと感じます。多様性も広く認められていて、LGBTQ、人種的マイノリティー、精神の疾患がある人など、いろんなタイプの人たちへの理解が日本より随分進んでいるように思います。

イギリスも多くの問題を抱えているからこっちのほうがよいとは単純には言えませんが、少なくとも市民が政治や社会に興味を持ち、疑問を気軽に吐き出せるというのも、日々の生きやすさを感じられる理由かもしれないですね。イギリスは鬱っぽい天気の国とよく言われますが、自殺者は日本の四分の一程度です。人口の比率を考えても、やはり日本は自殺がとても多いと思う。東京、そして日本は自分を育ててくれた街なので、だからこそいろんな問題について、いつも特段に考えています。誰にとっても開けていて、生きやすい場所であってほしい。そのためにも、シンプルに言いたいことは言うべきだし、やりたいことはやるべき。“Spit It Out”はそんな感情についての歌です。自分に歌っているつもりでもあるし、社会に歌っているような気分でもありますね」

 

誰よりもロマンチストな4人組の見る夢

――KOHHやCHAIを筆頭に、近年は積極的に国外へ進出する日本のアーティストも増えてきました。日本以外での公演が多いDYGLも世界をめざしていると思います。それを進めるうえで描いている展望はありますか?

嘉本「好きなアーティストやバンド、憧れていた舞台などが海外に多く、それらの影響を受けた音楽をやっているけど、世界をめざすという視点では活動してません。自分たちがいいと思う音楽を作り、場所を問わず、それを聴いてくれる人が増えてくれれば嬉しいです」

秋山「楽しいと思うことをやって、行きたいと思った場所に行く。それがいちばんの夢でした。僕は10代の頃から夢見がちな少年だったので、確かに海外のフェスに出るとか、好きなレーベルからリリースするとか、夢はたくさん持っていました。いまはローティーンですら夢を見る子が減っていると最近聞きましたけど、10年前僕が高校生だった頃も通っていた学校にはすでに諦観がどんよりと浮遊していましたね。そんななか、僕は周りの誰よりロマンチストだったと自負しています(笑)。

夢は叶うとか叶わないとかいう話自体がどうでもよかった。好きなこと以外やる気がなかったので。でも音楽をやるうえで、海外に行くとかフェスに出るとかいう話は、実際一つのきっかけでしかないと思います。音楽の素晴らしさは、規模や知名度、評判やフォロワー数では測れない価値が、世の中には存在するのだと気づかせてくれるところだと思っています。だから、〈日本の次は海外をとりにいく〉みたいな順序だった考え方を、僕はあまり好きではありません。

レールが敷かれているわけじゃない。海外が先の人もいる。なんだっていいんです。日本ではまったく認められていないのに、イギリスやアメリカで支持されながら音楽で生きていける人もいる。もちろん、日本で売れてから海外で売れるみたいな話もありますが、実際はなんだってよい。音楽がよければそれでよい。僕らは国外で活動することも多いですが、それが日本より偉いとも、日本の次だとも思っていません。好きだからここにいる。それだけなんです。

物を作る以上、伝わってほしいのはもちろんですが、なによりも自分たちが感動して、おもしろいと思えるもの以外はやりたくないんです。自分の感情に正直に生きて、その結果が導いてくれるところが、いちばん正しい場所だと思います。売れるために好きじゃないことをやるのは、普通に働くよりも辛いので、たぶん無理です。僕たちにはできません」

『Songs of Innocence & Experience』収録曲“Don't You Wanna Dance in This Heaven?”

 


LIVE INFORMATION

DYGL JAPAN TOUR
2019年7月21日(日)岡山PEPPERLAND
2019年7月23日(火)鳥取AZTiC laughs
2019年7月27日(土)〈FUJI ROCK FESTIVAL'19〉
2019年8月1日(木)愛媛Double-u studio
2019年8月3日(土)高知ri:ver
2019年8月4日(日)香川TOONICE
2019年8月8日(木)福島CLUB#9
2019年8月9日(金)岩手the five morioka
2019年8月12日(月)宮城LIVE HOUSE enn 2nd
2019年8月13日(火)青森Quarter 
2019年8月20日(火)石川GOLD CREEK
2019年8月22日(木)新潟CLUB RIVERST
2019年8月23日(金)長野LIVE HOUSE J
2019年8月28日(水)奈良NEVERLAND
2019年8月29日(木)京都 磔磔(takutaku)
2019年8月31日(土)広島CAVE-BE
2019年9月1日(日)兵庫VARIT.
2019年9月8日(日)沖縄Output
2019年10月3日(木)福岡BEAT STATION
2019年10月5日(土)熊本NAVARO
2019年10月6日(日)長崎ASTORO HALL
2019年10月11日(金)北海道Sound Lab mole
2019年10月15日(火)愛知CLUB QUATTRO
2019年10月17日(木)大阪BIGCAT
2019年10月19日(土)東京EX THEATER ROPPONGI

インストア・ライヴ
2019年7月18日 (木) タワーレコード渋谷店
ミニライヴ&サイン会 18:00スタート
2019年7月19日 (金) タワーレコード梅田NU茶屋町店
ミニライヴ&サイン会 18:30スタート
2019年7月25日 (木) 代官山 蔦屋書店
アコースティック・ライヴ&サイン会 18:30スタート

★ツアーやインストアの詳細はオフィシャルサイトにて