坪口昌恭(東京ザヴィヌルバッハ、DC/PRG)が、西田修大(ギター、efx:中村佳穂グループ、石若駿SongBook)、大井一彌(ドラムス:yahyel、DATS)らと共に結成したOrtance(オルタンス)の1stアルバムが完成。空間を持たせたサウンドスケープを描きながら、録音・ダビングにおいて、テンポを操作したり、〈揺らぎ〉を与えるなどビートの概念を覆す幾つかのアイデア、ある種、ストイックな探究に対してロジカルに意識的なのがクール。ライヴではFlying Lotus『L.A.』の全曲カヴァーが知られる彼らだが、今作では全曲が坪口のオリジナル曲となっている。

 


昨年から界隈をざわつかせてきた坪口昌恭、西田修大、大井一彌(yahyel)によるユニットが待望の初音源を完成。西田と大井の若さ迸るダイナミックなリズム隊を百戦錬磨のヴェテラン坪口の手綱捌きでまとめ上げた音楽性はジャズともダンス・ミュージックとも形容し難い。ライヴで披露されているフライロー名盤の再演カヴァーというのも興味深いし、これはやはり〈生〉でも体感したい。