Spotifyのプレイリスト〈Early Noise〉への選出ほかで話題のシンガー・ソングライターによる初作。孤高の世界観を箱庭的に構築したフォーキーな楽曲は、震える歌声と同様いまにも壊れてしまいそうだけど、鬼気迫るほどに〈生〉を露にする。〈わたしが弱いから伝えられないのかな〉と憂う“三文芝居”など、アウトサイダーの悲しみと夢の中を彷徨うような感覚が心地良い。サイケなギターが唸る表題曲のカタルシスといったら!