青く儚い歌心に溢れた4人体制でのニュー・シングル!

 挑戦的なミニ・アルバム『#0F4C81』にて音楽的な野心を見せるも、今年1月にはメンバーの卒業を経験したCYNHN(スウィーニー)。そこから体勢を立て直して4月には4人体制での初ワンマン〈CYNHN ONE MAN LIVE「Blue Spring」〉も敢行した彼女たちですが、そこで初披露されていた素晴らしい新曲“AOAWASE”がこのたび9枚目のシングルとしてリリースされました。

CYNHN 『AOAWASE』 I BLUE/インペリアル(2021)

 抑制の効いた儚げなヴォーカル、笹川真生の編曲による疾走感のあるピアノ・ロック、そして悩みや不安を抱えながらも前を向く詞が何より印象的。詞曲を手掛けたのはお馴染みの渡辺翔で、長く関わってきただけあって彼女たちの心境を写し取ったようなリリシズムが繊細なブルーの色合いを表現しています。そのように本人たちの背を押すような歌唱が聴く者にも優しく寄り添うのは言うまでもありません。

 なお、カップリングには人気曲のリミックスが2つ収録され、Kan Sanoによる“2時のパレード”は夜間飛行マナーのメロウなリワーク。MaltineからのEPも記憶に新しいquoreeのエレクトロニックな“ごく平凡な青は、”もアンビエント仕立てのロンリネスで満たされたいい出来で、こちらにも注目です!