mabanuaの4つ打ちは日本一
――Ovallは3人のソングライターと3人のプレイヤー、プロデューサーがいるところがおもしろいと思うんです。ただOvallのソングライティングは、デモを3人で広げていくやりかただと思うのですが。
Suzuki「デモを持ち寄って、集まってやるなかで曲になっていく感じですね」
――お互いにソングライターとしてどう思っていますか?
mabanua「ゴッチさん(Shingo Suzuki)はOvallの基礎を作り上げた人なので……」
Suzuki「創業者(笑)?」
mabanua「パナソニックでいうところの松下幸之助」
Suzuki「本田宗一郎みたいな(笑)」
mabanua「格言を残してきた人なんです(笑)。こっち(mabanuaとShingo Suzuki)は似ているので、ゴッチさんと俺にない部分をセッキーが補ってくれるようなライティングのやりかたですね」
Suzuki「セッキーはメロディーメイカーで、歌モノが得意ですね。彼がメロディーを乗せると、しっくりくるなって」
――シネマティック・オーケストラについて取材させていただいたときも、メロディーの話をされていましたね。
関口「僕がフォーカスしているところが、たぶんそこなんですよね。mabanuaさんとゴッチさんはトラックメイカーで、ドラマーとベーシストなので、グルーヴに対する考え方が自分にないものばかりだからおもしろい。〈そういう作り方ってあるんだ〉って驚かされますし、グルーヴからメロディーが引き出されることもあるので」
Suzuki「僕は、ベースを入れるのは最後で、鍵盤で作ることが多いから全体の雰囲気や印象を優先します。ガチガチのプレイヤーっていうより、プロデューサー目線というか。だから、セッキーがソロを弾いてメロディーを乗せてくれることで曲が完成するんです。
あとはある程度リズムをイメージしてmabanuaに任せちゃえば、いい意味で裏切ったビートを乗せてくれる。山ちゃん(mabanua)はセッキーと同じくらい、すばらしいメロディーメイカーだと思っています。インプットがたくさんあるから、プロデューサー目線で組み合わせるのがすごくうまい」
関口「引き出しがすごく多いんですよ」
Suzuki「ただ、複雑なことって意外としていないんです。ビートも実はシンプルでストレート。でも、彼のフィルターを通すことで不思議とカラーが出てくる。ハイハットのオープンとクローズとか、ちょっとしたタイミングのちがいに対して繊細で。
これは声を大にして言いたいんですけど、mabanuaの4つ打ちは日本で一番ですね。申し訳ないけど、他のドラマーと比べてみてほしいです。同じパターンなのに、ここまでちがうんだってわかると思います。そういうフィジカルを持ちつつ、メンタリティー的にもすごく深く音楽に入っていける、すばらしいミュージシャンだと思いますね」
――mabanuaさんの4つ打ちの魅力ってなんなんでしょう?
Suzuki「ビートのキレとスピード感ですね。軽くないんです。4つ打ちって、いろいろなジャンルに使われるじゃないですか。でもmabanuaのそれは、僕らが求めているのはこれだって思えるものなんです」
ツアーでは〈インスト力〉をより強く表現したい
――最後に、2020年3月から始まるツアーについて教えてください。
Suzuki「ツアーは来年、群馬を皮切りに大阪、福岡、名古屋でやります。鍵盤奏者の夏くん(村岡夏彦)との4人体制に別所くんという強力なサポートが加わってくれることになりました。それは、音楽的に〈インスト力〉をより強く表現したいっていう姿勢の表れでもあるんです。実際、録音でも鍵盤が占めている割合が大きいんですよね。東京と大阪では〈origami SAI〉の一環としてやります。origamiのアーティストと一緒に大きく盛り上げたいですね」
mabanua「関口くんには何度もショルキー※を薦めているんですけど、サウンドハウスのページさえ開いてくれません(笑)」
――ショルキー……(笑)。
関口「じゃあ、次作で(笑)」
――録音で弾いていてもわからないのでは(笑)?
mabanua「次のツアーでやりましょう。ダブルネック・ギターと見せかけて、片方がギター、片方がキーボードになっているとか(笑)」
関口「それは新しいね(笑)」
――そんなのあるんですか?
mabanua「いや、ないから先駆けになってもらおうと(笑)。〈ダブルネック・ショルキー〉、なんで出ないんだろうね?」
関口「需要がないからでしょ(笑)」
――ところで、音楽的にショルキーは関係があるんですか?
mabanua「いや、見た目だけの問題ですね(笑)」
――そうですか(笑)。今後、ショルキーの時代が来るかもしれない……。
関口「メーカーに開発してもらわないとね」
INFORMATION

〈未来ノ和モノ〉第16弾キャンペーン
Ovall
1.〈未来ノ和モノ〉コラボ・ポスター掲出
掲出店舗:タワーレコード、TOWERmini全店(全国75店舗)
※TOWERminiもりのみやキューズモール店を除く。
掲出期間:12月3日(火)~16日(月)
2.〈未来ノ和モノ〉フリーペーパー:Ovall特集
配布店舗:タワーレコード、TOWERmini全店(全国75店舗)
※TOWERminiもりのみやキューズモール店を除く
配布開始日:12月3日(火)
※先着でのお渡し、なくなり次第終了
3. 抽選でOvallメンバー直筆サイン入り〈未来ノ和モノ〉コラボ・ポスターをプレゼント
ニュー・アルバム『Ovall』(OPCA-1042/OPCA-1043)をタワーレコードおよびTOWERmini全店、タワーレコード オンラインにてご購入いただいた方に、Ovallメンバー直筆サイン入り〈未来ノ和モノ〉コラボ・ポスターが抽選で当たる応募抽選付ポストカードを先着で差し上げます。
応募締め切り:2020年1月5日(月)
※PC、スマートフォンからのご応募が必須です
※ご応募にはタワーレコードメンバーズへの登録およびレシート番号の入力が必要です
https://tower.jp/article/feature_item/2019/11/25/0702
LIVE INFORMATION
Ovall Tour 2020
2020年3月15日(日)群馬・桐生 Block ※SOLD OUT
2020年4月25日(土)福岡・天神 The Voodoo Lounge
2020年4月26日(日)愛知・名古屋 CLUB UPSET
origami SAI 2020 Osaka
2020年4月5日(日)大阪 味園ユニバース
出演:Ovall/Kan Sano/Michael Kaneko/mabanua/Nenashi
origami SAI 2020 Tokyo
日時:2019年5月31日(日)東京・渋谷 TSUTAYA O-EAST
出演:Ovall/Kan Sano/Michael Kaneko/mabanua/Nenashi/関口シンゴ 他