音楽もファッションもバックボーンを知るのってすごく大事じゃないですか
――YOSHIさんが発信してる楽曲って、どれもジャンル混合的というか。ひとつのジャンルにはとても括れないし、まさにこれは今の時代のポップスだと感じます。
「そうですね。去年に出した『SEX IS LIFE』もノー・ジャンルというか。僕はぜんぶやっちゃいたくなるので」
――YOSHIさん自身は、これまでどんな音楽と接してきたんですか?
「音楽は小さい頃からいろいろ聴いてました。それこそ雑食なので、クラシックもジャズもレゲエも、ハード・ロックもヒップホップもトラップも、ぜんぶ聴く。
特にファッションの業界に入ってからは、いろんなカルチャーに詳しい人がまわりにたくさん増えたので、今もいろんなことを学んでるんです。
それこそ服を着るにしても、そのバックボーンを知るのってすごく大事じゃないですか。バンドTを着るときも僕はそういうことをすごく気にするんです」
――そういうファッションの背景を知らずに、一過性のトレンドとして消費する人も少なくないですよね。
「そうなんですよね。でも、例えばニルヴァーナのTシャツを着てるやつがニルヴァーナを知らなかったら、やっぱりそれはダメじゃないですか。ナメんなよって思う」
――YOSHIさんが音楽やファッションの歴史的背景を意識するようになったのは、なにかきっかけがあったんですか。
「そういうことをちゃんと考えるようになったのは、たぶん中一くらいの頃からかな。それも古着屋さんの影響なんですよ。
地元の古着屋さんに初めて行った時、お店の人から〈服にはそれぞれバックボーンがあるから、そういうのも学ぶといいよ〉と言われて。それが心にブッ刺さって、ちゃんと勉強するようになったんです」
スリップノットはマジですっげえ好き! ネガティヴな破壊力が面白いなって
――その頃のYOSHIさんはどんな音楽を聴いてたんですか?
「もちろんトレンドは昔からずっと追いかけてるんですけど、その頃は特にヒップホップをよく聴いてましたね。イージー・E、アイス・キューブ、2パックとか。
で、その次に好きになったのがメタル。僕、初めて買ったバンTがスリップノットだったんですよ。スリップノットはマジですっげえ好き!」
――スリップノットのどんなところに惹かれたんですか?
「やっぱり音の破壊力と、その反面ハートが弱い感じがするところかな」
――ネガティヴさをさらけだしてるってこと?
「そう。僕自身は常にポジティヴだし、ハピネスを解き放っている人間なんですけどね(笑)。ああいうネガティヴな破壊力が面白いなって」