永原真夏がミニ・アルバム『ラヴレター』を発表した。2009年にSEBASTIAN Xの一員としてデビューし、2015年にソロ活動を開始。永原はひとりのアーティストとして彼女自身のペースで覚醒していき、今ここに新境地を切り開いた。
昨年に永原は自身のバック・バンド〈SUPER GOOD BAND〉を解散。そして、今回は新たな布陣でレコーディングに臨んでいる。永原の音楽活動を常に支えてきたSEBASTIAN Xの工藤歩里(キーボード)をはじめ、タイジュ(ベース、音の旅crew)、チャック(ドラムス、音の旅crew)、オビナタユウサク(ドラムス、No Gimmick Classics)、柴由佳子(ヴァイオリン、チーナ)が参加したことによって、そのビート感はジャズやヒップホップを包括した、よりクロスオーヴァーなものに。ただ、勿論その軸にあるものは永原が紡ぎ出したメロディーと歌詞であり、そこには彼女が学生時代に洗礼を受けたパンクとロックンロールの影響が貫かれている。
今回は永原真夏というアーティストの音楽的な変遷と、そのなかで一貫してきたものをあらためて確認しながら、『ラヴレター』の全容に迫ってみたい。