すべて今年3月以降に制作されたという7曲で、コロナ禍に揺れる現代に対するキタニの視点を切り取ったコンセプチュアルな作品。オルタナティヴ・ロックにビート・ミュージック的なアプローチを加えた楽曲はまさにネット世代以降のミクスチャーで、色気のある歌声と歌謡曲風のメロディーも合わせて〈今〉を体現している。ディストピア的な世界観の中、そこに生きる人々を祝福しようとするタイトル・トラックが印象的。