天野龍太郎「Mikiki編集部の田中と天野が、海外シーンで発表された楽曲から必聴の5曲を紹介する週刊連載〈Pop Style Now〉。今週の話題といえば、2021年1月31日(日本時間2月1日)に授賞式が開催される、第63回グラミー賞のノミネーションが発表されたことですよね。〈最優秀レコード賞〉の候補には、ビヨンセの“Black Parade”やダベイビーとロディ・リッチの“Rockstar”などが選ばれています。今年最大のヒット曲のひとつ、ウィークエンドの“Blinding Lights”が選外になったことは、衝撃的でした」
田中亮太「みんな、驚きましたよね。しかもウィークエンドは、他の部門でも一切ノミネートされていません。そもそも、グラミー賞と同時期に開催される〈スーパーボウル・ハーフタイムショー〉の両方でパフォーマンスする予定だったのが、交渉がうまくいかず、ウィークエンドは後者への出演を選んだそうです。それがグラミー関係者を憤慨させた、といった推測もされていますね。とはいえ、今年活躍したウィークエンドを無視することは、ちょっと信じられません。あと、個人的にはBTSの“Dynamite”も〈最優秀レコード賞〉にノミネートされるべきだったと思います。今年もっともキラキラしていた楽曲といえば、“Dynamite”でしょう?」
天野「今年もグラミーへの批判が噴出していますね……。僕はフィービー・ブリジャーズが複数部門でノミネートされてうれしかったです。さて。今週は、悲しい別れもありました。サッカーの元アルゼンチン代表、ディエゴ・マラドーナが60歳という若さで逝去。サッカー界のスーパースターであったことはもちろん、ポップ・カルチャーにおけるアイコンでもあったため、多くのミュージシャンが哀悼の意を表しています」
田中「ノエル&リアムのギャラガー兄弟も、彼らがアルゼンチンでライブを行った際にマラドーナと撮った写真を追悼コメントとともにInstagramに載せていました。でも、ノエルがきっちりリアムをトリミングしていたことには、不謹慎ですがちょっと笑っちゃいました。お兄ちゃん、器が小さいなあ。それでは、今週のプレイリストと〈Song Of The Week〉から!」