(左から)内田怜央(Kroi)、高木祥太(BREIMEN)

ファンクやヒップホップなどのブラック・ミュージックをもとに、唯一無二のダンサブルなサウンドを生み出す5人組、Kroi。昨年はJ-WAVEやSpotifyを席巻した“HORN”を筆頭に、テレビ東京水ドラ25「東京デザインが⽣まれる⽇」の主題歌“Page”など、話題のシングルを立て続けに発表した。そんな彼らが2021年1月27日(水)、初の全国流通作となるEP『STRUCTURE DECK』で音楽シーンに〈デュエル〉を仕掛ける。

Mikikiは『STRUCTURE DECK』のリリースを記念して、Kroiの内田怜央とBREIMENの高木祥太の対談を行った。2020年、コロナ禍がこの国を覆いつくす直前にツアーを共にし、互いの音楽に惚れ込む2組。時代を並走するバンドのフロントマン2人が、Zoomを介して繰り広げた愛と笑いの対話をお届けする。

 

KroiとBREIMEN、相思相愛の2組

――KroiとBREIMENは、2020年3月にDinoJr.と共に3組でツアーを行っていますね。どういう企画だったのでしょうか?

高木祥太(BREIMEN)「BREIMENのアルバム『TITY』のリリース・ライブを名古屋と大阪でやりたかったんですけど、数組でツアーするのがいいなと思ったんです。それで、フィーチャリングで参加しあったり、うちによく遊びに来たりするDinoJr.をまず対バン相手に決めて。

もう一組を誰にしようかと考えて、Kroiを誘ったんです。俺らはバンド友だちが少ないんだけど、何度か対バンしたKroiは数少ない友だちだと思ってたし、もちろん音楽もめっちゃかっこいい。3組の代表者やマネージャーを集めて打ち合わせをして、みんなでちゃんと作ったツアーでしたね」

内田怜央(Kroi)「うれしいです。〈俺らでいいの!?〉って感じでしたよ」

――高木さんはKroiの音楽に共通するものを感じていたんですか?

高木「そうですね。KroiもDinoもBREIMENもブラック・ミュージックが好きなんだけど、いまの時代それっぽいミュージシャンはいっぱいいる。けど、俺のなかで好きかどうかの線引きがあって、Kroiはその〈好き〉に確実に入る。ブラック・ミュージックの咀嚼力が高くて自分たちのものにしてて、もはや〈Kroi〉という一つの音楽になってるから、そこが好きな理由かな」

『STRUCTURE DECK』トレイラー

――内田さんはBREIMENの音楽についてどう思っていますか?

内田「最初に対バンさせてもらったのが一昨年で、ライブハウスからオファーをもらったときにブチアガりました。俺、高校生のときから旧無礼メンのMVをめちゃめちゃ観てたんですよ。ほんと、普通にファンですね(笑)」

※BREIMENは、2018年にメンバー・チェンジするとともに〈無礼メン〉から改名した

――ツアーでは最後に“今夜はブギーバック”のカバーを演奏していたそうですね。DinoJr.さんのTwitterで拝見しました。

高木「各会場で出演順をテレコにして、3番手のバンドがバック・バンドとして残って他の演者がそこにシット・インする形でやってました。だから、テンポも解釈も毎回ちがう〈ブギーバック〉。楽しかったな」

内田「大阪公演はBREIMENがバックで、しかも(チャイルディッシュ・ガンビーノの)“Redbone”をマッシュアップしてて、超気持ちよかったです。〈まさかBREIMENをバックにラップできるなんて!?〉って思いました」