Kroiのライヴは何が凄い? 6人のミュージシャンやライターが綴る!!

 内田怜央(ヴォーカル)、長谷部悠生(ギター)、関将典(ベース)、益田英知(ドラムス)、千葉大樹(キーボード)から成る5人組バンド、Kroi。bounceでは、前号に最新シングル“Method”のインタヴューを掲載しました。彼らのサウンドの独自性はスタジオ作品で存分に表現されていますが、演奏技術、アンサンブルのカッコよさを浴びられるのは、やはりライヴ。PIA ARENA MM公演の映像作品を封入した“Method”を含め、多くのCDにライヴ映像を付けているのは、その自信の表れでしょう。今回は8月末から始まる初のホール・ツアー〈Kroi Live Tour 2025 - HALL〉に合わせて、共演経験のある音楽家、彼らを長く観てきた音楽ライターに、Kroiのライヴの魅力を綴ってもらいました。Shingo Suzuki、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN/TenTwenty)、ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)、高木祥太(BREIMEN)、森朋之、酒井優考――それぞれの愛に溢れたコメントをお楽しみください!  *bounce編集部


 

ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)

 Kroiの魅力について文章を書いてくれっていうふうに依頼が来たんだけど、そんなに全員とたくさん会ったことがあるわけじゃないし、共演も片手もないんだけど、パッと浮かぶのは、みんないいやつですよね本当に。

 バンドって、基本的にはどうしようもないやつがやる水商売だし、で、残念なことにやっぱそのなかには本当にどうしようもないやつ、会話ができないやつが大多数。バカばっかりなんだよね。

 でも、Kroiはみんな会話もできるしちゃんと音楽が好きなのが、少し話せばすぐにわかる。それが音に全部出てて、嫌いなところ一個もないなあ。KroiのメンバーはKroiをやるのが上手いよ。

 俺は……っていうかOKAMOTO'Sは、Kroiのみんなみたいなバンドマンを待ってたよ。真面目に真っ直ぐ、かっこいいと思うことをずっとやり続けて、これからも仲良くしてください。またゆっくり!

OKAMOTO'Sのベーシスト。バンドの最新作は今年1月リリースの『4EVER』(ARIOLA JAPAN)。9月から全国ツアーを開催

 

斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN/TenTwenty)

 初めてKroiの音楽を好きだと思ったのは、深夜のくたびれたコンビニ店内、まったく似つかわしくない爆イケのイントロ→小気味のいいフロウ→激渋のサビメロディーと連続で喰らってしまって急いで耳に入った情報を元にネットで調べたところ、それがKroiの“Pixie”という曲だとわかったときでした。

 たまたますぐにフェスで一緒になるタイミングがあったので袖からこっそり見ていたのですが、オーソドックスを押さえる確かな技術、凄すぎてなんだこれ……?となる狂気性、そして何よりメンバーそれぞれの愛嬌をビシビシと感じました。〈あぁなんだ…これ売れる人たちじゃん……〉と謎の喪失感を覚えました(笑)。これからも何にも囚われず好きな曲を好きなように作り続けてください。あと、また対バンしたいです。

UNISON SQUARE GARDEN、TenTwenty でヴォーカル/ギターを担当。近作は後者のEP『Border=Border』(トイズファクトリー)