アフロビートの創始者フェラ・クティの息子、フェミのアルバム『Stop The Hate』と、そのフェミの息子(つまりフェラ・クティの孫!)であるメイドのアルバム『For(e)ward』の2枚をカップリングした作品。クティ家に色濃く伝わるアフロビートの遺伝子が、それぞれ異なる音楽的解釈によって反映された非常に興味深い内容。どちらも根底にあるグルーヴは同じだが、フェミは彼自身の長年のキャリアによって作り上げてきた独自のアフロビート・サウンドを。メイドはより現代的な解釈で、アルバムで使われている全ての楽器を自身で演奏し、その多才さを発揮している。

 


アフロビートの生みの親フェラ・クティの息子であるフェミの新作『Stop The Hate』と、その息子メイドのデビュー作『For(e)ward』が2枚組のセット作品としてリリース。フェミのアルバムはクティ家ゆかりのシュラインで近年彼が演奏してきた楽曲が収録され、フェミらしいスピード感溢れるサウンドと父譲りの社会問題に対するメッセージ性は今作でも変わっていない。そのスピリットはもちろん息子のメイドにも受け継がれている。そのデビュー作でメイドはなんとヴォーカル、リズム・セクション、サックスなどほぼすべてのパートを彼自身が演奏するという多才っぷりを現代的なサウンドで披露。どちらのアルバムもタイトル通りクティ家のレガシーをさらにその先へと繋いでいく、そんな素晴らしいパッケージだ。