高校時代からQTの一員として活動し、独り立ちして以降も地道に7インチを重ねてきた歌い手。この初ソロ作はドノヴァン・ジャーメインがバックアップしていて、かつてのウェイン・ワンダーを思わせる佇まいが魅力的です。つまりアーバン指数が高く、80sディスコ気分をライトに消化した“Weekend”、マーチング風の電子ビートがメジャー・レイザー以降を感じさせる“Straight And Narrow”、ビジー・シグナルとのコンビ曲などにとりわけそれが顕著。また、アデルのカヴァーをはじめ、生音を活かした温故知新的なミディアムもラヒーム・デヴォーンやジャヒームをレゲエ化させたような出来で、歌唱力の高さを感じました。ジャケを除けば、クロスオーヴァー・ヒットの可能性大な一枚だと思います!