食品 まつり a.k.a foodmanが2021年7月9日(金)、ニュー・アルバム『Yasuragi Land』をハイパーダブからリリースする。
愛知・名古屋在住のエレクトロニック・ミュージック・プロデューサー、食品まつり a.k.a foodman。これまでにディプロが主宰するマッド・ディセント(Mad Decent)、サン・アーク(Sun Ark)、オレンジ・ミルク(Orange Milk)など、多数の海外レーベルから作品を発表。リリースしたアルバムやEPはPitchfork、FACT Magazine、Tiny Mix Tapesなどの海外メディアが年間ベストに選出し、さらに〈Unsound Festival〉〈Boiler Room〉〈Low End Theory〉といった重要なフェスティヴァルやパーティーへの出演を果たすなど、ワールドワイドな活動を行っている。
そんな食品まつりが、なんと、レフトフィールド・ミュージックにおける最重要レーベルのひとつである英ハイパーダブ(Hyperdub〉と契約した。同レーベルから、ニュー・アルバム『Yasuragi Land』を7月9日にリリースする。
あわせて、ニュー・シングル“Hoshikuzu Tenboudai”のミュージック・ビデオが公開された。
食品まつり a.k.a foodmanこと樋口貴英(ひぐちたかひで)は、名古屋市出身で、現在も名古屋を拠点に活動をしている。
アーティストとしては2010年代初頭に注目を集めた米シカゴの音楽ジューク/フットワークに大きな衝撃を受け、同スタイルが彼の音楽性の形成に影響を与えたという。食品まつりが伝えているのはジューク/フットワークの精神性と感覚であり、その型破りなスタイルはそれに由来しているとも言えるだろう。
食品まつりは他のアーティストのプロデュースも行っており、『Yasuragi Land』にゲストとして参加しているBO NINGENのTaigen Kawabeとタッグを組んでデュオ〈Kiseki〉での活動も行っている。
10代の頃から人前でのパフォーマンスを続けている食品まつりは、ひとと集まってジャム・セッションをしていたことが本作のインスピレーションになったという。一人での制作では得られないものが着想となって、サウンドとフィーリングを繋げて完成させたのが、本作『Yasuragi Land』の核心だ。
また、アーティスト名やアルバムのアートワークから想像できるように、彼は〈食〉へ大きな関心を持っており、曲名にもそれが反映されている。さらに、サウナ好きでも知られる彼が定期的に通う地元の銭湯や道の駅、パーキング・エリアの食堂でのささやかな楽しみからインスパイアされた楽曲も収録されているのだとか。
食品まつりからのコメントは以下のとおり。
ああいう所に行ったら、その場の雰囲気を楽しむことができます。自分が作りたいと思ったのは、ギターとパーカッションのサウンドを、先が見えないながらも今感じられる穏やかな社会の感覚と組み合わせた真摯なアルバム。『Yasuragi Land』はそんな〈平穏〉な場所なんです。
本作は、ハイパーダブの作品としては珍しくベースが使用されておらず、それによって爽やかで洗練された印象を聴き手に与える。〈ハイパー・リズミック・ミュージック〉とでも形容できる『Yasuragi Land』は、2、3のシンプルなツールを用いて制作されといい、リスナーに脳内でのダンス体験をもたらしてくれる。
“Yasuragi”や“Parking Area”はまるで丁寧に分解されたアコースティック・ジャズのようで、“Ari Ari”は漫画で見るしゃっくりが飛び散ったようなディープ・ハウスだ。“Hoshikuzu Tenboudai”と“Shiboritate”は、スティーヴ・ライヒのようなミニマル・ミュージックのトランス的な要素がアップデートされ、ポリリズム化された楽曲というふうにも表現できる。“Food Court”には機械的なリズムと素朴なメロディーが入り込み、“Gallery Cafe”ではキュートな木笛のメロディーとマイクロ・エディットされた木製ドラムが対になっている。2曲あるヴォーカル・トラックのうち、Taigenが参加した“Michi No Eki”では、まるでマグマの楽曲のような複雑なロックをカジュアルかつデジタルに描き、“Sanbashi ft. Cotto Center”は80年代のR&Bをほうふつとさせる。アルバムを締めくくる“Minsyuku”ではダフト・パンクのトラックから拝借したようなギターが聴こえ、隙間なくもつれ合ったドラムに織り込まれている。
食品まつりの鬼才ぶりが発揮された待望の新作『Yasuragi Land』は、ハイパーダブから7月9日にリリース。国内盤CDにはボーナス・トラック“Super Real Sentou”が収録され、解説が付属する。そのほか輸入盤CD、デジタル配信など、各種フォーマットでも販売される。また、輸入盤LPは8月中旬に発売される予定だ。
RELEASE INFORMATION
リリース日:2021年7月9日(金)
※輸入盤LPは8月中旬に発売
国内盤特典:ボーナス・トラック追加収録/解説書封入
TRACKLIST
1. Omiyage
2. Yasuragi
3. Michi No Eki ft Taigen Kawabe
4. Ari Ari
5. Shiboritate
6. Hoshikuzu Tenboudai
7. Shikaku No Sekai
8. Food Court
9. Gallery Cafe
10. Numachi
11. Parking Area
12. Iriguchi
13. Aji Fly
14. Sanbashi ft Cotto Center
15. Minsyuku
16. Super Real Sentou (Bonus Track)[国内盤CDにのみ収録]