インタビュー

BO NINGEN『Sudden Fictions』ロング・インタビュー 6年ぶりのアルバムに込められた妥協なき創作、そのすべて

(左から)Monchan(ドラムス)、Kohhei(ギター)、Taigen(ヴォーカル/ベース)、Yuki(ギター)
Photo by 山谷佑介

英国ロンドンを拠点に活動する4人組バンド、BO NINGENによる最新作『Sudden Fictions』の国内盤が2021年1月20日にリリースされた。

国内盤では新たにアルバム収録曲をリミックス/リワーク/リビルドした3曲のボーナス・トラックを追加。コラボレートしたのは名古屋を拠点に国内外で活躍するプロデューサーの食品まつり a.k.a foodman、UKジャズ・シーンの中心的存在であるシャバカ・ハッチングスが在籍するコメット・イズ・カミングのメンバーとしても知られるシンセ奏者のダナログ(ダン・リーヴァーズ)、東京を拠点にベース・ミュージック・シーンにとどまることなく活躍するDJ/プロデューサーのENAの3人だ。

いまだ収束の目処が立たないパンデミック下で『Sudden Fictions』はどんな体験をリスナーにもたらしてくれるのだろうか。その制作プロセスと展望について、オリジナル盤リリース直後の昨年7月にメンバーのTaigen(ヴォーカル/ベース)、Yuki(ギター)、Kohhei(ギター)、Monchan(ドラムス)にZoomを介して話を訊いたintoxicateのインタビューから、未公開エピソードを含むロング・ヴァージョンをここにお届けする。

BO NINGEN 『Sudden Fictions』 Alcopop!/Pヴァイン(2020, 2021)

 

家でひっそりと聴く作品

――『Sudden Fictions』は2018年からレコーディングが始まったとお聞きしました。コロナ禍という予想だにしないタイミングで発表することになった点について、率直にどのように感じていらっしゃいますか?

Taigen「リリース直前はものすごく心配ではありました。コロナに加えてBLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動もあったので、音楽産業の動きが止まりそうになっていて、プロモーションができないという不安があったんです。

ただ、もともと僕らってアルバムとライブ・パフォーマンスが比べられがちなバンドだったんですよ。それは強みでもあるんですけど、バンドとしてのコンプレックスでもあるなと思っていて。今回のアルバムはそれを打破することも一つの目的でした。

なのでリリース直後にライブができないという状況は、逆にアルバムだけをしっかりと聴いていただく良い機会になったなと。いつもなら〈いやー、やっぱりライブはいいね〉と聴いていただいた方に言われてしまうんですが、ライブと比較するのではなくて、家でアルバムと向き合って聴いてもらう機会ができたのかなと。もし2019年以前にリリースしていたら、また違う受け取られ方になっていたと思いますね」

Kohhei「Taigenくんほどポジティヴには捉えていなかったけど、そういう見方をすると良いタイミングで出せたのかもしれないね」

Taigen「ま、発売した後に感想が出てきてそう思ったということなんですけどね。発売前はこのタイミングで出すのはマズいんじゃないかと、かなり不安だった」

Yuki「別に狙ったわけではないんですけど、SpotifyとかApple Musicとか、配信を通じてひっそりと家で聴く作品になったのであれば、それは『Sudden Fictions』というアルバムのアイデンティティーにもなるんじゃないかなと思いますね」

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