私たちの日常の風景をすっかり変えてしまった、コロナ禍。それはまた、私たちの音楽の聴き方にも少なからず影響を及ぼしたと思います。以前好きだった音楽を受け付けなくなったり、あるいはそれまでスルーしていたような音楽に突如として心を奪われたり……。
そこでMikikiでは、ミュージシャンやレーベル関係者、レコード・ショップ関係者、ライブハウス関係者など音楽に関わって仕事をする人々に〈コロナ禍以降、愛聴している1曲〉を訊ねる新連載をスタート。その回答は一人ひとりのいまの心情を映し出すと同時に、災いに見舞われた人々に対して音楽がどのような意味を持つのか、そのヒントにもなるのではないでしょうか。 *Mikiki編集部
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リーガルリリー
東京都出身のガールズ・スリー・ピース・バンド。高校在学時より注目を集め、国内大型フェスや海外でもライブ出演を果たす。2019年にはアメリカで開催された世界最大級の音楽フェスティバル〈SXSW 2019〉に出演。さらに同年、映画「惡の華」主題歌“ハナヒカリ”をリリースし、初の中国ツアーも全公演ソールド・アウトとなる。2020年2月にファースト・フル・アルバム『bedtime story』をリリースし、2021年4月にはファーストEP『the World』をリリース。
コロナ禍以降、特に愛聴している1曲は何ですか?
たかはしほのか(ヴォーカル/ギター)が選ぶ1曲
ハヌマーン “幸福のしっぽ”(2010年作『RE DISTORTION』収録)
自粛中は眠れない日々が続いたのですが、高校生の頃に初めて眠れなくなった日のことを思い出しました。当時この曲に助けてもらってから、また付箋の場所を開けるようにこの曲を聴いていました。今も昔も、優しい子守唄が私の心を和らげてくれました。ずっと大切な曲です。
ゆきやま(ドラムス)が選ぶ1曲
高木正勝 “Wave of Light”(2015年作『山咲み』収録)
昨年の自粛期間の春、高木正勝さんの作品をよく聴いてました。音がもう春のかたまりで、聴くとたちまち五感がうるうるしはじめます。部屋の窓をあけて掃除しながら聴いたり小躍りしたり昼寝のお供にするのがお気に入りでした。おかげ様で、春はいい思い出です。。いまもちょうど春が深まってますし、聴くのをおすすめしちゃいます。
海(ベース)が選ぶ1曲
SEKAI NO OWARI “LOVE SONG”(2019年作『Eye』収録)
コロナ禍では主に『the World』の制作をしていて、その中でSEKAI NO OWARIさんの“天使と悪魔”をカバーさせて頂くにあたって他の曲もよく聴いていました。特に最近のアルバムを聴くことが増えて、その中でもこの“LOVE SONG”という曲の歌詞は“天使と悪魔”の中で登場した無垢な青年が、社会に揉まれて大人になってしまったような印象を受けました。本当のところはどうなのかわかりませんが、そんな時空を超えた曲の繋がりを想像してお家時間を過ごしていました。
RELEASE INFORMATION
リリース日:2021年4月7日
仕様:初回生産限定盤(CD+DVD)/通常盤(CDのみ)
配信リンク:https://kmu.lnk.to/theWorld_RL
TRACKLIST
1. 東京
2. 地獄
3. 天国
4. 天使と悪魔