勢いづくなかでの初シングルは、色鮮やかなハートブレイク・ストーリーに輝く太陽が希望をもたらす、アグレッシヴ&ポップなサマー・ソング!

 心地良いヘヴィネスを湛えたロック・サウンド、エッジーにしてキュートな歌声。声優アーティストとして確固たる存在感を築きつつある工藤晴香から、初のシングル“Under the Sun”が届けられた。「今年3月に初めてワンマン・ライヴを開催できて、〈これからどんどん突き進んでいくぞ!〉というタイミングでファースト・シングルをリリースできることがすごく嬉しい」と笑顔で語る彼女。表題曲は〈ヘヴィー・ロック × ポップ〉を軸とする自身のスタイルを真っ直ぐに打ち出したアッパー・チューンだ。

工藤晴香 『Under the Sun』 CROWN GOLD(2021)

 「2枚のミニ・アルバム(共に2020年作『KDHR』『POWER CHORD』)のリード曲、“MY VOICE”と“KEEP THE FAITH”はバチバチに強い曲だったので、ファースト・シングルの表題曲はこれまでのサウンド感を残しつつ、キャッチーさを意識したくて。私のことを知らない人が聴いたときに、〈こういうアーティストがいるんだな〉と気付いてもらえるような、取っ掛かりになる曲にしたかったんですよね」。

 「デモ音源を聴いた瞬間、夏っぽさを感じた」という彼女。〈Baby 笑っていて この先何があろうと〉というフレーズが印象に残る歌詞では、夏の風景のなか、失恋を経験した女の子が前向きに進みはじめる瞬間を鮮やかに描き出している。

 「まず、世の中のラヴソングを研究してみたんです。最近の曲をいろいろ聴いてみて、〈幸せ、ハッピー、リア充〉みたいな曲より、失恋系が多いなと思って。傷ついたり、辛い恋愛ほうが記憶に残りやすいのかなと感じて、“Under the Sun”も失恋ソングにしてみようと。といっても、ただ悲しいだけの歌にはしたくなくて。いろんな捉え方ができるように書いたのですが、最後はポジティヴというか、〈離れ離れになっても、いつかまた会えるよ〉という希望が感じられる歌詞になってます」。

 アグレッシヴ&ポップな音像、そして、失恋を乗り越えようとする女性を主人公にした歌詞によるコントラストを鮮やかに映し出すヴォーカリゼーションもきわめて魅力的だ。ソロ・アーティストとしてデビューしてから1年が経過し、シンガーとして着実に進化を遂げていることは間違いない。また、彼女自身の歌に対するこだわりもさらに強まっている。

 「〈夏の歌〉〈太陽の歌〉だから、レコーディングも晴ればれとした気持ちで臨みたいと思っていて。当日は天気も良くて、〈よし、いけるな!〉と思ったんですけど、歌ってみるとちょっと声が疲れていて、〈今日はサビを歌うのは無理だな〉と。スタッフの方は〈大丈夫じゃない?〉と言ってくれたんですけど、どうしても妥協できなくて、サビだけ別日に録らせてもらったんです。自分の声の調子に気付けて、しっかり主張できたのは良かったのかなって。別日のレコーディングのときはバッチリで、一発でOKでした」。

 ゾンビ映画をモチーフにしたMVもインパクト十分。ここにも彼女自身の志向が強く反映されているという。

 「MVの監督とオンライン・ミーティングをさせてもらったんです。監督からは恋愛ストーリーも提案されたんですが、〈できれば、それは避けたいです〉と言ったんですよ。私と誰かの恋愛モノではなく、歌詞の内容とはまったく違うMVにしたいと思って。結果的にゾンビ映画みたいになったんですが、すごく嬉しかったですね。私、ゾンビ映画がめちゃくちゃ好きで、いつか出演したと思ってたので(笑)。自分の好きな要素を作品に込められるのは本当に幸せですね」。

 7月25日にはリリース記念のワンマン・ライヴ〈PLANET SUMMER〉を開催。モチベーションも高まっているようだ。

 「3月のワンマン・ライヴが無事にできたのは嬉しかったんですが、海外のファンの方は来ることができなかったし、〈すごく残念です〉という声もたくさん届いたんです。私としては、“Under the Sun”の歌詞と同じように〈いつか必ず会えるよ〉と思っていて。そのためにも音楽活動をしっかり続けていきたいし、状況が良くなれば、全国ツアーや海外ツアーもぜひやってみたい。やりたいことがいろいろあるので、一つ一つ実現させていきたいですね」。

工藤晴香の作品。
左から、2020年作『KDHR』『POWER CHORD』(共にCROWN GOLD)

 

“Under the Sun”に参加したアーティストの作品。
左から、ナユタン星人の2020年作『ナユタン星からの物体N』(ナユタン星)、TeddyLoidの2018年作『SILENT PLANET: INFINITY』(EVIL LINE)