トレンチ・マウス、そしてエターナルズとシカゴのハードコア~ポストロックの革新的な潮流の中においてなお異彩を放ったデイモン・ロックスの現在のプロジェクトがこのBMEだ。エンジェル・バット・ダヴィッドのクラリネットやパーカッションを含むコンボにクワイアと、まるでマックス・ローチのスピリチュアルな諸作に通じるプロジェクトに辿り着いたことに驚きつつ彼の反骨精神を思い納得もする。2作目である本作はBLM運動、そしてパンデミック下というあまりに困難な状況にどう対峙するかということを問いかける。レーベル・メイトのベン・ラマー・ゲイも合流し、その音はより説得力を増す。