ポストロックの代名詞トータスのギタリスト、ソロ作。様々なジャンルの周縁を往来するポストロックという現象において最も〈ジャズ〉を体現していた彼の最新作で耳を惹く、引きずる、あるいはつんのめるドラムループ、Jディラだ、そう感じる。そして打ち込みやサンプリングではないドラムに起用されたのがERIMAJやグラスパーのトリオでも活躍するジャマイア・ウィリアムス。ジャマイアの関連作に感じるポストロックタッチ、そしてグラスパー以降鳴らされるディラマナー。新世代ジャズを聴くにつけ探していたそれらのミッシングリンクが突如オリジネイターから差し出されるとは! 超重要作です。

 


トータスのギタリストによる昨年リリースの最新ソロ・アルバムが日本盤化された。J・ディラ風のスモーキーでレイドバックしたビートにメロウなギターを絡め、ブレインフィーダー周辺とも共鳴するイマっぽい〈ジャズ〉を展開。ソロ作が登場したばかりのジャマイア・ウィリアムズ、ジョシュ・ジョンソンらのサポートもバッチリだ。ちなみに唯一のヴォーカル・トラックでマイクを握っているのはジェフ自身の愛娘。