昨年、アナログ・シンセで作り上げたインスト・アルバム『Comma』で高評価を得たシー・アンド・ケイクのサム・プレコップ。早くも届いた新作EPはその延長線上に位置する作品だが、ビートは抑制され、メロディアスな面を際立たせた、よりニューエイジやアンビエントへと接近した作風へとシフト。柔らかく心地よい音響には繊細さがあり、そこにサムらしさを感じさせながらも、貪欲に次のステージへと突き進む探求心が素晴らしい音像へと結実させたようだ。本作はBandcampのみで配信リリースされた5曲に日本限定ボーナス・トラックを加えてCD化。しかもCD用にマスタリングも施したこだわりも嬉しい。