不穏なタイトルとアートワークからしてただ事ではなさそうな約2年半ぶりのフル・アルバムは、その予感通りの衝撃作。ガレージというよりもはやストーナー・ロックなヘヴィーで分厚いギターと奇妙なループ・フレーズ、あくまで生々しいドラムを組み合わせ、ビート・ミュージックに通じる立体的な音響を加味した楽曲たちは、UKの先鋭的なポスト・パンクのバンドたちとも比肩する仕上がり。冒頭のダビーなインスト“問題は発生しない”から、圧倒的な熱量で楽曲が放たれるなか、“なんていうか”の泣きメロが唯一の清涼剤になっているが、転調を繰り返すサイケ・ナンバー“問題発生です”からカオティックなタイトル曲に至るまで、息つく暇はほぼなし。この見事な振り切れ具合、断固支持したい。