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いかに声を溶け込ませるか

 そして、カップリングに収められたのはニューウェイヴなシンセ・サウンドが躍動する“LIFE”と、グッとメロウなスロウ・ジャム“トワイライト”。共に作詞/作・編曲はPERAL CENTERの面々で、〈らしさ〉が全開の2曲となっている。

 「いつもそうなんですけど、“LIFE”も“トワイライト”も自分に寄せてもらうのではなく、皆さんの持ってる味だったり、〈らしさ〉を歌わせてくださいってことだけをお伝えして。歌詞に込めたいメッセージに関しては、“LIFE”の場合は〈歌うこと〉〈何かを作ること〉は自分にとって〈生きること〉なんだと最近思うことがあり、それをMATTONさんのスタイルで形にしていただきました。“トワイライト”は、自分発信だとベースが被ってしまう、だからここは完全にお任せにしようと。PEARL CENTERさんのある曲を例に挙げて、そんなに明るくない雰囲気のものもアリかなって話はしました」。

 特有のグルーヴ感を湛えているPEARL CENTERのメロディー。歌う際には、またもや挑戦が待っていたという。

 「“LIFE”はタイム感が独特というか、ずっと変化球みたいなメロディーで(笑)。〈ここでこの音なんだ〉とか、〈こういう道を通るんだ〉っていう意外性があって、プリプロは大変でしたね。ただ、いったん身体に入ると歌っていてとても心地良かったです。あまり堅くならず、いかにその波に乗っていくか、楽曲やトラックのイメージにはまっていくかを意識しました。1曲目から3曲目に関しては、自分がこの2アーティストに感じた好きな部分を前面に出したいところがあったので、どちらかというとトラックがメインで、自分の声はできるだけそのなかに溶け込むように、トラックと声がフラットになるよう調整してます。そうすると、声を聴こうと思えば声に耳がいくけど、トラックの音を聴いてると声が消えていくような感覚もあったりする。だから、いろんなハードで聴いてみると、聴こえ方も変わってきておもしろいんじゃないかなと思います」。