勁草書房編集部ウェブサイト〈けいそうビブリオフィル〉で2016~2017年に連載された〈めいのレッスン〉が書籍化。ただ、シリーズの始まりは「ろうそくの炎がささやく言葉」(2011年)という東日本大震災復興支援チャリティ書籍で、それから10年書き続けた作品だそう。書籍化にあたり春夏秋冬の四部にまとめられ、加筆もされている。柔らかな空気をはらんだ文体で綴られる〈わたし〉と姪〈サイェ〉の対話は、家族や動物や自然をよく観察し、音の捕まえ方を通じて心を通わせ、サイェの成長を感じられるとても温かいもの。パソコンが友達みたいな生活を送る私には圧倒的に欠けているものがここにはある。気づいたら自分の日々を振り返っていた。
小沼純一「ふりかえる日、日 めいのレッスン」柔らかな文体で綴られる〈わたし〉と姪〈サイェ〉の温かい対話
ジャンル
書籍