このアルバムは、歌手のルシアーナ・ソウザをドラマーのダフニス・プリエトが自身のレーベルに招き制作された。両者をそれぞれプロデュースしてきたラリー・クラインとエリック・オバースタインが共同プロデューサーとして名を連ねている。もともとはクラーヴェのリズムの普遍性を追求してきたダフニスだが、カエターノ・ヴェローゾがブラジルからラテン・アメリカの音楽にそのレパートリーを広げたように、自身の音楽性の多様な広がりを様々な音楽に見ようとしてきた。このアルバムもソウザのブラジル音楽の歌に、キューバを(その逆も然り)探し求めて出来上がったのだろうか。口ドラムで始まる5曲目にその真意が透けてくる。