フェニックス(Phoenix)『Alpha Zulu』80sの要素が濃い多彩なシンセと熟練のアレンジ力 職人技的な上質なポップソングでいっぱい

2022.11.25

結成から25年近く活動してきたフランスはヴェルサイユ出身のバンドが7枚目のアルバムを発表。前作『Ti Amo』(2017年)と同様、全曲合わせて30分台というコンパクトな内容は、職人技とも言える上質なポップソングでいっぱいだ。ヴァンパイア・ウィークエンドのエズラ・クーニグが参加したシングル曲“Tonight”を筆頭に、甘酸っぱくもビターなメロディーがリスナーの耳を楽しませてくれる。デヴィッド・ボウイ“Modern Love”を想起させる“After Midnight”の軽快なノリ、エジプシャン・ラヴァーに通じるエレクトロ・ビートが光る“All Eyes On Me”など、全体的に80sミュージックの要素が濃いのも特徴だ。多彩なシンセ・サウンドから窺える熟練のアレンジ能力もグッド。

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