メインは交響曲第14番“死者の歌”のショスタコーヴィチ自身の編曲によるピアノとパーカッションのための版による演奏。世界初録音。突き刺されるような鮮烈な音楽は原曲の弦楽のもの以上に伝わってくる。この作曲家の弦楽四重奏曲や晩年の作品に通じる禁欲的な暗い音楽がずっしりと響く。スタヴィのピアノは暴力的なフォルテ、緻密なピアニシモを駆使して熱演。そしてパーカッションのフロラン・ジョデレが多くの楽器を一人で表現。寄らば斬るという剣客のような緊張感。もう一つの初録音はマーラーの交響曲第10番第1楽章の4手ピアノ編曲版。この演奏でティベルギアンが参加。