2006年と2010年にラテン・グラミー賞を2度受賞した経験を持ち、〈女性版カエターノ・ヴェローゾ〉の異名を持つシンガー・ソングライター。タイトルの『Errante』とは、〈放浪する〉〈渡り歩く〉というような意味を持つ。ボサノヴァ〜サンバ・カンサォン〜ポップスなど様々な音楽性を内包する彼女の音楽は、しっとりとしたヴォーカル・スタイルの聴きやすさと実験的な要素が高次元で融合し、独特の深みを感じさせる。コロナによるステイ・ホーム期間中に製作された前作も素晴らしかったが、本作はよりオーガニックでシンプルに。アドリアーナの歌の魅力が際立つ作品になっている。