(左から)みるく、michitomo

人気を博しているグローバル配信アプリ〈BIGO LIVE〉。同アプリで、音楽プロデューサー/作曲家のmichitomoによる楽曲提供イベントが2022年9月20~30日に行われた。ももいろクローバーZの代表曲“走れ!”(2010年)を筆頭に、数々のアイドルソングやJ-POPナンバーを生み出してきた匠、michitomo。彼の楽曲を懸けたオーディションで見事1位に輝いたのが、ライバーの〈みるく〉だ。今回は、michitomoが書き下ろした“だってキミとつながりたくて!”の録音を終えたばかりの2人に都内の某スタジオで話を聞いた。 *Mikiki編集部

みるく🧚‍♀️🍬 『だってキミとつながりたくて!』 GOLDTAIL MUSIC ENTERTAINMENT(2023)

 

リスナーにメッセージを伝える曲

――“だってキミとつながりたくて!”のレコーディングが終わったばかりですけど、いまの率直なお気持ちは?

michitomo「僕はすごく楽しかったんですけど、この感じが伝わっていたでしょうか?」

みるく「(笑)。いや~私もすごく楽しかったです。レコーディングというものが初めての体験だったので戸惑いもありましたが、途中からどんどん楽しくなっちゃいました」

michitomo「緊張から楽しさに変わっていったってことでしょうか?」

みるく「そうですね。まず機械の使い方に慣れていないので(キューボックスの)ボリュームをどう操作すればいいか、そこからのスタートでした」

michitomo「録りの作業自体が初体験だったんだ。じゃあスタジオに入るのも初めてですね。そりゃ迷って当然ですよね」

――レコーディングするにあたり、前もってどんな準備をしていました?

みるく「大阪から東京までの新幹線は曲を延々リピートして聴いてましたね(笑)。

今回曲をいただいて、歌詞にこんな感じの言葉を入れたい、とか、これこれこういう思いを込めた曲にしたい、という要望をあらかじめ伝えていたこともあってすごく入ってくると言いますか、これは自分の曲なんだ、という実感を強く抱くことができたんです」

――どういう要望が届いていたんですか?

michitomo「できるだけ情報をほしい、と伝えてあったんです。そうしたらありがたいことに、こんな感じで、というものが大量に届きまして。あとはその情報を僕のフィルターを通して形にしていくだけなので、すごくやりやすかったです。要望の内容は、いっぱいありすぎて思い出せないぐらい」

みるく「アハハ。ライブ配信で応援してもらっているリスナーさんからの応援があってこういう機会を得られたので、みんなに伝えたいメッセージを盛り込みたい、それでいて楽しい曲にしたい、とお伝えしました。

毎日の配信では、アイドルソングとかを歌っているんですが、歌詞のなかには、ここはちょっと違うかなぁ……、私には当てはまらないな、って思いながら歌うこともあったりするんです。ライバーさんのなかにはシンガーソングライターさんもいて、自分の気持ちをストレートにリスナーさんへ届けているのを羨ましく感じてもいたし。だから自分のメッセージを伝える曲がどうしても欲しかったんです」

michitomo「そしたらこの曲がきた!っていうことですね」

みるく「まさに求めていた感じの曲だったので、初めて聴いたときはめちゃくちゃ嬉しかったです。

曲調もけっこう細かく指定しましたよね。誰々のあの曲のここの部分みたいな感じがイイ、とか。こういうテイストにしてほしいとか、こういう合いの手を入れたい、とか」

michitomo「思いどおりのものが提示できたという料理人としてはこのうえなく嬉しい。いやぁ、今年いちばん嬉しい出来事だな、これ」

――早くも決定しちゃいましたか(笑)。※

※編集部注 取材は2023年3月23日におこなった

 

ハスキーな話し声と艶のある歌声のギャップ

――michitomoが感じる、みるくさんの魅力を教えてください。

michitomo「まず話し声と歌声がぜんぜん違うところですかね。話すときはけっこうハスキーなのに、歌い始めると急に艶が出始める。だから最初話したとき、この曲にはたして合うのか?ってちょっと不安になりました(笑)。

けどすごく可愛い歌になって、嬉しいのと同時にビックリしました。ホント、イイ声をお持ちでいらっしゃる!」

――自身の声に対する自己評価はいかがですか?

みるく「喋り声はよく酒焼けしたみたいなハスキーな声と言われるんですが、歌っているときの声とかなりギャップがあると言われます(笑)」

――歌おうと思い立ったきっかけは?

みるく「最初の頃の配信では、ただ雑談していただけだったんです。で、勉強のために歌ライバーさんの配信を見ていると、間に歌を歌ったりしているのが凄くいいなぁと思いました。そういえばラジオでも合間に曲を流したりするし、私も歌ってみようかなぁと軽い気持ちから取り入れてみたのがきっかけでした。

でもみんなが心地よく聴いてくれていることがだんだん嬉しくなってきて、レパートリーが増えていくにつれてもっと歌いたいって気持ちが高まっていきました」

――もともとどこかで歌を披露したりしたことは?

みるく「いえいえ! まったくです! カラオケで1時間歌うのがやっとくらいの感じだったんですけど、いまは長いときは10時間くらい歌っていることもあります(笑)」

michitomo「ハハハ、喉ぶっ壊れますよ!」

みるく「だからいまはすごく歌う曲のバリエーションも増えたと思います!」

 

どんなジャンルにも対応できる力

――歌うにあたってどんなタイプの曲を選ぶことが多い?

みるく「配信のときって自分のテンションに影響されることも多くて、楽しいときはアップテンポ、ヘコんでいるときはバラードを歌いたくなります。でもやっぱり盛り上がるのはアイドルソングとかHoneyWorksさんの曲ですね(笑)! バラードが好きと言ってくれるリスナーさんも多いですが、イベントのラストのときはいつもアップテンポの盛り上がる曲を歌ってますっ!

音域って歌い続けてたら広がっていくものなのですかね? 昔はぜんぜん歌えなかった曲も最近は歌えるようになってきている気がします」

michitomo「うん、高くなりますよ。いまは、どんどん山を昇れるようになった感じですね」

みるく「ホントそうで、筋トレやって、いまは40キロのバーベル持ち上げられるようになった、みたいな(笑)。いろんな曲を歌えるのが楽しくて、最近は高いキーの曲にも挑戦しています。たまに音域が届かなくて、すごくへたっぴになるときもありますが、リスナーさんたちは優しいので、それでも〈よかったよぉ〉って聴いてくれます」

michitomo「達成感を得ることに楽しみを見つけていると」

みるく「リスナーさんから知らない曲をリクエストされて、それが歌えるようになったときは本当に喜んでくれるし、私もすごく嬉しいです。

配信を見ていたら好きな曲を歌っているだけに見えるかもしれないですが、実際はいま見てくれている人たちの年齢層や枠の雰囲気を見て曲を選んでいるつもりです(笑)。リスナーのみんなは歌を聴きながらたくさんのキラコメやギフトで盛り上げてくれて、まるでコンサートをしているような気分になります♡」

michitomo「お話を聞いていると、エンターテイナーですよね。お客さんをどうやって喜ばせるか、つねに頭を働かせながらそのタイミングに合った選曲をしていく、とか生半可な姿勢ではできないですから。マイケル・ジャクソンか、みるくさんか、ってぐらいなものですよ」

みるく「へへへヘ」 

――大変なものを背負っちゃいましたね。ほかに彼女にはどんな曲調が合うと思われますか?

michitomo「合わないものがないんじゃないですか、逆に。結果がどうなるかわからないけど、まずは歌ってみようと、というところから出発しているから、どんなジャンルでも対応できる術を身につけたんだと思うんですよね。すごく渋い曲とか壮大なバラードをすごく太めの声で、ワ~~~ッって歌いこなせてしまうのかもしれない。その対応力は、Adoさんか、みるくさんかみたいなもので」

――向かうところ敵なしだ。

michitomo「1曲のなかで、ぜんぜん違う声を繰り出してきたぞ!みたいな。Adoさんの曲は歌ったことはあります?」

みるく「あります! あんまり上手くはありませんが(笑)。ガナったり、ウィスパーボイスで歌ったり、特に習ったわけではないのですが、何百時間も歌っていたら、なんとなくこんな感じかな?って、できるようになってきた気もします。たぶん(笑)」

 

高いキーやディレクションにも即座に対応

――レコーディングで苦労したところなどありました?

みるく「キーが高いんですよね。だから声が枯れてきたらもうダメだな、って考えていましたね」

michitomo「高めにしています。だから大丈夫かな?ということも過って、もし無理なら下げようと思っていたけど、ぜんぜん問題ありませんでした」

――歌入れ中に交わしたやりとりで印象に残っていることとか。

みるく「初めてのレコーティングで本当に自信がなかったので、歌っていくなかで〈いい感じだよー!〉と褒めてくれるのがとても嬉しくて、自分らしく歌えたと思います!」

michitomo「いい感じなんですもん、だって」

みるく「まったくの素人だから恥ずかしくて縮こまっていたんですけど、どんどん楽しくなって」

michitomo「歌入れ前は、ここの部分ができなさそう……って感じの不安のオンパレードでしたもんね。だから、大丈夫です!ってつねに声掛けして。僕がやった指導も、楽しんで歌ってください、ってそれだけでしたので」

――じゃあ不安を全部吐き出したうえでレコーディングに臨めたわけですね。

michitomo「とにかく対応力が素晴らしかった。ここをもうちょっと可愛く歌ってほしい、とかディレクションすると、次のテイクですぐにできてしまうんです。プロの歌い手さんでもなかなか難しいことですよ。素でスゴッ!って感心させられましたね。

だから僕も欲が出ちゃって、ああしてこうしてと、結果いろんなリクエストを出しちゃいましたけど。ひさびさにいいレコーディングでした」

みるく「嬉しい! ここの部分の音声データください(笑)」

 

自分の意思で発信する現代の歌い手

――素晴らしいじゃないですか。これからミュージックビデオも制作されるんですよね?

みるく「ライブ配信を始めて、まさか自分の曲ができるなんて夢みたいだなと思います。歌も習ったことはないですし、趣味で友達とカラオケに行っていただけの私がこんな素敵な機会を頂けるなんて、本当にリスナーのみんなへの感謝の気持ちでいっぱいです」

michitomo「草野球をやってたら、いつのまにかプロ野球の世界まで来ちゃってた、みたいなことですか(笑)」

みるく「このイベントに参加したときは、歌手でもないど素人が参加していいのか迷いましたが、こんなチャンス二度とないと思って必死に頑張りました!」

michitomo「ライブ配信中にネガティブなコメントがきたりします?」

みるく「きますよ〜(涙)。でも、私の大好きなリスナーさんたちがそれをサッとミュートしてくれたり、退出してくれたり、〈愛だなぁ〉と思って毎日幸せに歌配信ができています」

――こういう配信の場から音楽の新しい方法論や価値観が生まれてきている現状をmichitomoさんはどう見てらっしゃるのでしょうか。

michitomo「時代の変化がシンプルに面白く感じられますね。そういうなかから出てきた人たちとこういうふうにお仕事をさせてもらい、曲が書けたりすることにただただ感謝するばかりです。

ひと昔前なら一握りの選ばれたアーティストさんとしかできなかったはずの仕事が、自分の意思で発信していこうとする多くの人たちと直接お仕事できるようになった。それは単純に嬉しいですね。そういう人のほうが、私はこうしたい、っていう情報をあらかじめもらえるし、その状態から始められるのはすごくありがたいです」

――なるほど。

michitomo「いままではクローズドな世界で作られていたものが、オープンになった状態のものをそのままやらせてもらえる。ライバーさんしかり、VTuberさんしかり、つねに自己発信している人との仕事はおもしろいです。そういう時代の移り変わりのなかで変わらず仕事ができているのは、とてもありがたいですよ」

――そこに対応できているのもmichitomoさんの柔軟でニュートラルな姿勢があってのことなんですよね、きっと。

michitomo「あぁ、でも基本的に曲を作って歌を録る仕事自体は変わらないですからね。

僕はこれまでアイドルさんとの仕事を多くやってきましたけど、各々コンセプトは多種多様なわけです。それに対して対応しつつ、いかに楽しくやれるか。いつもそれだけを考えている。とにかく楽しくやれるのがモットーなので」

みるく「今日も、〈楽しくー!〉が合言葉になってましたもんね」

michitomo「声の緊張ってどうしても録音に表れてしまうので、とにかく明るい声で歌ってもらうんです。技術の進歩もあって、どんなに歌えない人でもある程度の形に仕上げることはできるんですが、そこで録れてしまったテンション感だけはどうしても直すことができない。でも明るく歌った声はちゃんとマイクを通してしっかりと記録されるもの。

と、今回もそういう感じでやってもらおうと思ったら、100点満点中150点ぐらいの反応が返ってきたんですよね」

みるく「この曲すごく好きなんです。そんな気持ちがそのまま表れたのかもしれない」

michitomo「嬉しいなぁ。今晩はぐっすり眠れそう。もう思い残すことはありません」

――いやいやいや(笑)。

 

他人と比べなくていい

――でも初めてのレコーディングでこういう経験ができたのは幸せですね。

みるく「いまはこの曲をリスナーさんに届けたい、という気持ちでいっぱいです。聴きどころは、〈ほかの人と比べなくてもいい〉という歌詞のメッセージです。

推し方って本当にいろんな形があると思っていて、それぞれその人にしかできない形だから、一人ひとりの存在が本当に嬉しいんです。なので誰かと比べるのではなく、私だけを見てほしいって感じですね♡」

――視聴者さんに言いたかった大切なことが集約されているんですね。

みるく「そうなんです! こういった気持ちを既存の誰かの曲ではなく、自分の曲で、自分の歌で、みんなに一番伝えたかったことです。そんな思いが詰まった曲が完成して、本当に本当にすごく嬉しいです!!」

michitomo「ありがとうございます! 僕としては、みるくさんが話していた多様性をカラフルな感じで可愛らしく出せればいいかなと思っていました。

とにかく盛り上がれて楽しくて、みんなでワ~イ!ってなれるような曲をめざしたし、そこにみるくさんの歌声が乗っかることでより頑丈なものになったなと自負しています」

みるく「ありがとうございます!」

 


RELEASE INFORMATION

みるく🧚‍♀️🍬 『だってキミとつながりたくて!』 GOLDTAIL MUSIC ENTERTAINMENT(2023)

リリース日:2023年11月30日(木)
配信リンク:https://linkco.re/2DD68tGY

TRACKLIST
1. だってキミとつながりたくて!

 


PROFILE: みるく

毎日夜22時からBIGO LIVEで配信してるみるくですっ(*´˘`*)♡毎日歌って笑ってワイワイしてるので是非遊びに来てくださいっ♫あなたの毎日にちょっとだけみるくを⸜(* ॑꒳ˆ* )*♡

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