4年に渡ってライヴ活動を展開してきたCalmと加藤雄一郎のユニット=field.echoが初の音源を発表。編集を一切せず両者の演奏をそのまま形にした10分前後の長尺曲ばかりで構成されており、程良い温度感を湛えたアンサンブルがゆっくりとうねりながらサイケデリックな風景を描いていく。ダンスとチルの間を行く絶妙なグルーヴが、日常に心地良く寄り添うスルメ盤だ。そして、加藤の8年ぶりとなるソロ作も同時リリース。プロデュースから打ち込みまでを自身で担ったというこちらは、どこか80年代のニューエイジ・ミュージックを思わせる神秘性と大らかなメロディーが味わえる一枚。バレアリックにも解釈できる現代的でクールなプロダクションの妙と、普遍的な美しさを兼ね備えた逸品です。
field.echo 『field.echo』/YUICHIRO KATO 『FLYCATCHER』
music conception/Seven Corners