ビリー・ジョエルのアルバム『ピアノ・マン 50周年記念デラックス・エディション<SACDマルチ・ハイブリッド盤 7インチ紙ジャケット仕様>』が2024年2月28日(水)にリリースされる。
いよいよ来週1月24日(水)に、16年ぶりの来日公演にして一夜限りの東京ドームでのライブが迫ったビリー・ジョエル。彼のアルバム『ピアノ・マン』(73年)のリリースから50周年および来日公演の開催を記念して、『ピアノ・マン 50周年記念デラックス・エディション』がリリースされる。
本作は、超希少な4chサラウンドミックスを世界初収録したSACDマルチハイブリッド盤に、世界初CD化音源と世界初DVD化映像を多数収録したボーナスディスクが2枚追加されている。ビリー・ジョエルのアルバムの〈SACDマルチ・ハイブリッド盤 7インチ紙ジャケット仕様〉が登場するのは、『ストレンジャー 40周年記念デラックス・エディション』、『ニューヨーク52番街 40周年記念デラックス・エディション』(ともに2018年)に次いで3タイトル目になる。
『ピアノ・マン』は73年11月9日にリリースされたアルバムで、ビリーのプレイスタイルの挨拶であり、象徴であり、そのまま代名詞にもなった重要な出世作だ。自身を取り巻く世界へのパーソナルな想いを複雑かつ繊細に、それと同時にたっぷりのウィットとユーモアを交えて描き出した詞世界、リズミカルにメロディを紡ぐ鍵盤と変幻自在に弾ける歌声、そしてそれらを支える豪華なミュージシャン陣による西海岸サウンドのセンティメントと、聴きどころが満載なソロ2作目である。
そんなアルバムが、豪華な3枚組になった今回のデラックスエディション。ディスク1(SACDマルチハイブリッド盤)は、74年に発表された幻のクアドラフォニック(4ch)ミックスを世界で初めてSACD化している。さらに通常のステレオミックスも、2023年最新のDSDマスタリングでSACD層とCD層に収録されている。
クアドラフォニックミックスについて、今回のデラックスエディションに収録される最新のライナーノーツから抜粋する。
~The Quadraphonic Mix sounds like a carnival!(まるでカーニバルのようなサウンド!)~
世界初のSACD化が実現したクアドラフォニック・ミックスが放つサウンドを言葉で表すと、この「ピアノ・マン」の一節を借りた表現がまさにピッタリだろう。通常のステレオ・ミックスの制限から解き放たれた音の一つ一つが各々の主張の場を与えられて、前後4つのスピーカーを舞台に、いい意味で暴れまくっている。その華やかな音像はまさにカーニバル状態。ただでさえ壮大だったオーケストレーションがさらに迫力を増した「さすらいのビリー・ザ・キッド」、教会音楽風の厳かなキーボード・サウンドがスケールアップして鳴り響く「キャプテン・ジャック」、3本のアコースティック・ギターによるアルペジオの波に包まれる「僕の故郷」、ドラムを強調したミックスでロックな一面を覗かせる「ピアノ・マン」などなど、全曲の一秒一秒が聴きどころと断言できるほど、リスナーを異次元のサウンド体験に誘ってくれる。こんなに凄い“音のお宝”が50年近くも埋もれていたとは、ただただ驚きの一言に尽きる。ビリー・ジョエル・ファンにとっては、ツタンカーメンの黄金マスクの発掘に値するほどの歴史的事件である。
ディスク2(高品質Blu-Spec CD2仕様)は、16曲中7曲が世界初CD化で、『ピアノ・マン』に関する権利関係がクリアな音源を可能なかぎり最新リマスターで収録しているとのこと。『My Lives』(2005年)のiTunes版のみに収録されていた“ジョセフィン/Josephine (Demo)”と“さよなら、アイク牧師/So Long, Reverend Ike”、そして2021年にリリースされた輸入盤のみのアナログ盤ボックスセット『The Vinyl Collection, Vol. 1』で初登場したライブ盤『Live At The Great American Music Hall 1975』からの5曲を加えた7曲が、今回世界初CD化が実現した貴重な音源だ。
ディスク3のDVDも、11曲中8曲が世界初DVD化で、『ピアノ・マン』に関連する貴重な映像がもりだくさんだという。74年に撮影されたオリジナルの“ピアノ・マン”のミュージックビデオのほか、77年にVHSでリリースされたビリーの初の映像作品「Billy Joel Tonight」からの4曲などが収められた、充実の内容になっている。ファミリー・プロダクション時代の71年に撮影された、最初期のレアな“エヴリバディ・ラヴズ・ユー・ナウ”がボーナス収録されていることも、ファンには嬉しいことだろう。
なお、ビリーの半世紀におよぶキャリアを各年代の名演で一望できる、文字通りまさにライブ版『ビリー・ザ・ベスト』とも言うべき最新作『ビリー・ザ・ベスト:ライヴ!』は、現在絶賛発売・配信中だ。まずは同作でしっかりと予習をして、きたるべき来日公演に備えたい。
RELEASE INFORMATION
■完全生産限定盤(3枚組:SACD+CD+DVD)
リリース日:2024年2月28日(水)
品番:SICP10151-4
価格:6,600円(税込)
TRACKLIST
DISC 1(SACD)|『ピアノ・マン』オリジナル・アルバム【SACDマルチ4chハイブリッド・ディスク仕様】
▶SACD層(全10曲)Multi 4ch|Stereo 2ch
4chミックス世界初SACD化 2023年DSDマスタリング(クアドラフォニックLP 4chミックス・マスターより)
▶CD層(全10曲)Stereo 2ch 2023年DSDマスタリング
1. 流れ者の祈り
2. ピアノ・マン
3. 悪くはないさ
4. 僕の故郷
5. さすらいのビリー・ザ・キッド
6. 陽気な放浪者
7. ネバダ・コネクション
8. 愛する言葉に託して
9. 小雨降るパリ
10. キャプテン・ジャック
DISC 2(CD)|レア・トラックス(ライヴ&デモ)【高品質Blu-spec CD2仕様】
全16曲(うち7曲が世界初CD化)2023年デジタルリマスター
1. ピアノ・マン(シングル・エディット)
2. 流れ者の祈り(ライヴ - 1972)
3. さすらいのビリー・ザ・キッド(ライヴ - 1972)
4. キャプテン・ジャック(ライヴ - 1972)
5. ジョセフィン(デモ - 1972)★
6. オイスター・ベイ(デモ - 1973)
7. ピアノ・マン(デモ – 1973)
8. ザ・ジークフリード・ライン(デモ - 1973)
9. ニュー・メキシコ(デモ - 1973)
10. クロス・トゥ・ベアー(デモ - 1974)
11. さよなら、アイク牧師 ★
12. 小雨降るパリ(ライヴ - 1975)★
13. 僕の故郷(ライヴ - 1975)★
14. 流れ者の祈り(ライヴ - 1975)★
15. さすらいのビリー・ザ・キッド(ライヴ - 1975)★
16. 悪くはないさ(ライヴ - 1975)★
M2, 3, 4:Live At Sigma Sound Studios, April 15, 1972, WMMR Radio, Philadelphia, PA
M12, 13, 14, 15:Live at the Great American Music Hall, 1975
★世界初CD化
DISC 3(DVD)|レア・ビデオズ
全11曲(うち8曲が世界初DVD化)
1. ピアノ・マン(1973 オリジナル・ミュージック・ビデオ)●
2. ピアノ・マン(オフィシャル・ミュージック・ビデオ)
3. ピアノ・マン(ライヴ - 1976)●
4. 僕の故郷(ライヴ - 1976)●
5. さすらいのビリー・ザ・キッド(ライヴ - 1976)●
6. キャプテン・ジャック(ライヴ - 1976)●
7. 悪くはないさ(ライヴ・フロム・オールド・グレイ・ホイッスル・テスト1978)
8. 僕の故郷(ライヴ・アット・スパークス1981)●
9. ピアノ・マン(ライヴ・フロム・ロング・アイランド:ナッソー・コロシアム 1982)●
10. さすらいのビリー・ザ・キッド(ライヴ・フロム “リヴァー・オブ・ドリームス” ツアー 1994)
11. エヴリバディ・ラヴズ・ユー・ナウ(オフィシャル・ビデオ 1971)bonus feature●
M3, 4, 5, 6:Live from ”Billy Joel Tonight” - Connecticut 1976
●世界初DVD化
■豪華仕様と封入特典
・US盤オリジナルクアドラフォニックLPのアートワークを初復刻した7インチ紙ジャケット
・US盤オリジナルクアドラフォニックLPのゴールドレーベルを再現
・1973年、アルバム発売時に米コロムビア・レコードが作成したメディア配布用プレスキットを復刻(リサイズ)
・オリジナルLP(US初版)内袋復刻
・日本盤LPの初版帯を含む4種の帯を復刻(リサイズ)
・日本盤LP初版封入の2つ折りブックレット(リサイズ)
・“ピアノ・マン”日本盤7インチシングルジャケット復刻(実寸大)
・『ピアノ・マン』レガシー・エディション(2011年)カラー24Pブックレット
・モノクロ日本語ブックレット
●2024年、新規ライナーノーツ
●2021年のビリー本人による『ピアノ・マン』セルフライナーノーツの翻訳
●2011年、レガシー・エディションブックレットの翻訳
●1973年、USプレスキットの翻訳
●1973年、日本盤初回発売時のライナーノーツ
●歌詞・対訳
TV INFORMATION
ビリー・ジョエル『ライヴ・アット・シェイ・スタジアム』
放送日時:2024年1月28日(日)夜8時30分~
放送局:BS松竹東急(BS260ch)全国無料放送
https://www.shochiku-tokyu.co.jp/program/18312/
■BS松竹東急(BS260ch)〈全国無料放送〉について
2022年3月に開局。映画、歌舞伎・演劇・音楽、オリジナルドラマのほか、あらゆるジャンルを放送する全国無料総合チャンネルとして、視聴者のみなさまの暮らしに、上質感やワクワク感をお届け!
https://www.shochiku-tokyu.co.jp/
LIVE INFORMATION
ONE NIGHT ONLY IN JAPAN
BILLY JOEL
IN CONCERT
2024年1月24日(水)東京ドーム
お問い合わせ(ウドー音楽事務所):https://billyjoel2024.udo.jp/
PROFILE: BILLY JOEL
アメリカのニューヨーク州サウス・ブロンクス出身(1949年5月9日生まれ)。ポップなメロディと都会的なコンテンポラリーサウンドに加え、現代に暮らす人々のありふれた苦悩や葛藤、生きる喜びなどを等身大かつリアルな筆致で切り取った歌詞が特徴的で、70年代後半から90年代前半にかけて世界的ヒットを連発。クラシックの素養を持ちながら庶民的な〈味〉も出せるピアノのスタイルと情感豊かにドラマを語れるシンガーとしての技量を併せ持ち、今なお世界中で愛され続ける唯一無二の〈ピアノ・マン〉。これまでに、『ニューヨーク52番街』でのアルバムオブザイヤー、“素顔のままで”でのソングオブザイヤーとレコードオブザイヤー、そして栄えあるグラミー・レジェンド賞を含む6つのグラミー賞を獲得(ノミネートは23回)しており、全世界で1億6,000万枚以上のレコードセールスを記録。アメリカでのレコード総売上が第6位のアーティスト(ソロアーティストとしては第3位)となっている。ロックンロールの殿堂とソングライターの殿堂入りも果たしており、“ムーヴィン・アウト”でトニー賞を受賞したほか、米国議会図書館ガーシュウィン賞のポピュラーソング部門、ASCAP(米国作曲家作詞家出版者協会)のセンテニアル・アワード(100年に1回与えられる)も受賞した。さらにはケネディ・センター名誉賞受賞者でもあり、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムの星も獲得している。代表曲は“ピアノ・マン”“素顔のままで”“アップタウン・ガール”“ストレンジャー”“オネスティ”ほか。わかりやすい言葉をはっきりした発音で歌うビリーの歌唱スタイルと独特な哀感を帯びた美しく親しみやすいメロディーは日本人の感性にもストレートに響き、英語が完璧にわからずとも、全ての〈普通の人々〉がそれぞれに情景を思い浮かべて自身の思い出を重ねることができるような、〈人生のサウンドトラック〉たりうる普遍性を持っている。ビートルズやカーペンターズらと並び、洋楽史上最も日本人に愛される海外アーティストの一人としてビリー・ジョエルの作品はここ日本でも時代と世代を超えて生き続けている。2023年、『ピアノ・マン』のリリース50周年を記念して、50年前のシングル発売日である11月2日(=〈いい譜〉)が〈ビリー・ジョエル「ピアノ・マン」の日〉として、日本記念日協会により正式に認定された。
オフィシャルサイト:http://www.billyjoel.com/
ソニーミュージック(日本)の〈ピアノ・マン50周年 × 来日記念〉特設ページ:https://www.sonymusic.co.jp/artist/BillyJoel/page/pianoman50
ソニーミュージック(日本)のアーティストオフィシャルページ:http://www.sonymusic.co.jp/artist/BillyJoel/