
anoと幾田りら、話題作の主題歌を歌う!!
突如東京に現れ、渋谷上空に停止した巨大な円盤。時折侵略者と自衛隊との戦闘が起きるが、地上ではそれまでと変わらない日常が続き、高校生たちは青春を謳歌していた――。浅野いにおの傑作コミック「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」がついに映画化。3月22日に公開された〈前章〉の主題歌は、anoと幾田りらによる“絶絶絶絶対聖域”だ。
作詞をあの、作曲・編曲をTK(凛として時雨)が担当した同曲。最初に耳に飛び込んでくるのは〈デデデデストラクション〉という挑発的なanoの声。鋭利で煌びやかなギター、骨太にしてしなやかなベースライン、ヘヴィーな4つ打ちを軸にしたドラムなどが絡み合い、ゴージャスかつ攻撃的な楽曲に仕上がっている。オルタナティヴ・ロック、ダンス・ミュージックなど多彩な要素を融合させたサウンドは、まさにTKの真骨頂。もちろんanoと幾田りらのヴォーカルの絡みも魅力的だ。出自、音楽的ルーツ、歌手としてのスタイルはまったく異なりながらも、それぞれのやり方で日本の音楽シーンにおけるアイコンになった二人が、声を合わせ、ぶつけ合う。そのなかで生まれる緊張感とバディ感こそがこの楽曲の核なのだと思う。 *森 朋之
左から、anoの2023年作『猫猫吐吐』(トイズファクトリー)、幾田りらの2023年作『Sketch』(ソニー)

坂本真綾と大江千里が優美に初邂逅
リリースごとに新たな作家陣との挑戦を重ねてきた坂本真綾。今回のシングル“抱きしめて”は、日本を代表するシンガー・ソングライターであり、現在はジャズ・ピアニストとしてNYで活動する大江千里との初タッグ作となった。表題曲はアニメ「火狩りの王」第2シーズンのエンディング・テーマ。生物兵器によって人体の特性が変異した〈最終戦争〉後の世界――死と隣合わせの世の成り立ちを少年少女が解き明かす硬派なファンタジー作品だが、その終幕を彩るのは優美なピアノ・バラード。チェロやフルート、オーボエ、クラリネットなど深い音色の傍らで真っ直ぐに透る歌声から滲むのは、過酷な世界に繰り返し訪れる〈朝〉をそっと見守るような慈しみだ。現実にそのまま作用しそうな日々を生きるための小さな希望がここにはある。
一方のカップリングは、SARAと山本隆二が作曲・編曲を、坂本自身が作詞を担ったビッグバンド・ジャズ“Once upon a time”。賑々しいホーン隊を連れてクールにスウィングするアンサンブルのなか、夜の摩天楼を軽やかに飛び回る魔女の姿がしなやかな旋律越しに浮かび上がる。朝と夜、異なる〈街〉の表情を映した2曲とも言える、〈洗練〉を地で行く一枚だ。 *土田真弓
左から、坂本真綾の2023年作『記憶の図書館』(flying DOG)、大江千里の2023年作『Class Of '88』(PND)
今月の二次元以上に素敵な音楽!

アニメ化も発表された、高校のアカペラ部を舞台にした女性声優たちによるアカペラ・プロジェクトのサード・シングル。表題曲は、元気いっぱいに鳴らされるハンドクラップや足踏みの音に合わせて、終わりの定められた時間=部活動の尊さを爽やかに歌っています。ドゥワップ調に解釈した東京事変“透明人間”のカヴァーもフレッシュ!
さまざまなヴォーカリストとトラックメイカーがコラボするプロジェクトが、3クール連続で担当しているTVアニメ「うる星やつら」の現主題歌にあたる2曲を収録したニュー・シングル。はしメロと巡巡による高速エモトロニカ“ロックオン”、9Lana × SAKURAmotiの甘酸っぱいエレクトロ・ポップ“雷櫻”といずれもキュートに魅せます!

2022年12月より本格始動した歌い手グループのセカンド・ミニ・アルバムは、FAKE TYPE.製のエレクトロ・スウィングな表題曲を含む5曲(+全曲のインスト版)を収録。ミステリアス、精悍な、透明感に溢れた、クセになるエグ味を持つ……とそれぞれに個性的な4人の歌声を自由自在に重ねていて、その忙しなさも刺激的かつ楽しい!


