チャーリー・パーカーの『ウィズ・ストリングス』、スタン・ゲッツの『ウェスト・コースト・ジャズ』、オスカー・ピーターソンのソングライター・シリーズ(モノラル盤の方)etc.。ノーマン・グランツが自身のレーベル、クレフから、ノーグラン、そしてヴァ―ヴに至る中で、そのジャケット・デザインに起用した一人がデヴィッド・ストーン・マーティン(DSM)。本書はDSMが手掛けた数々の名ジャケを敬愛する村上春樹氏が、自身の所有する188枚のDSMジャケのジャズのレコードについて自由にその思いを綴ったもの。個性的なタッチのイラストはメッセージがありそうでないような。それがまたいい。