村上春樹「一人称単数」6年ぶりの短編集が誘う魅惑の異世界

2020.09.14

「女のいない男たち」から6年。〈村上主義者〉待望の短編小説が発売。2018年から2年にかけて文學会で発表された7作に加え新たに書き下ろされた1作を含む計8作の不思議な物語。その1作1作はどこから現実で、どこから異世界なのか。物語の主人公、僕と共に私たち読者も一緒にその世界を彷徨う。だが、9作の中でも“ヤクルト・スワローズ詩集”はどこか異なった印象を感じさせてくれる。そして物語同様毎回楽しみな挿画は漫画家・豊田徹也。その挿画もまた印象的に読者を引きつけている。“ウィズ・ザ・ビートルズ”、ルービンシュタインが弾くシューマンの“謝肉祭”を聴きながら、新たな村上ワールドへ。

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