前作から8年ぶりとなる本作はクローネンバーグ監督の真骨頂ともいえる強烈な作品。1970年にいちど映像化されたが低予算で思い描いたものを実現できなかったそうで、今回は悲願の映画化ともいえる。人類が起こした問題を人類の進化によって解決し、人類の進化によって起こりえる未来の犯罪を描いた作品。内容や設定もすさまじいSF作品で、この近未来では人類は無痛症で、新しい臓器が身体に発生するので政府は新臓器登録の制度化を進行中。プラスチックや産業廃棄物を食べて生きれるようになった新人類がいたり、主人公は加速進化症候群という病気の芸術家兼政府のスパイとてんこ盛り!