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才能あふれる4人の音楽家の心模様をリアルに描き出す、「カルテットという名の青春」

 〈青春〉とは、未来に向かって夢を追いかけること、恐れを知らず自分の可能性を信じてひたむきに目標に向かって走り続けること、同じ思いを抱く仲間と一緒に広い海原へと果敢に漕ぎ出すこと、1本の道を一途に進み、困難や苦悩にぶつかってもそれを乗り越えていく勇気をもつこと。そこにはひとりひとりの〈青春〉の在り方が存在し、〈青春〉を語るとき、人は自分のそのときの気持ちを振り返り、さまざまな悩み、あふれんばかりの歓び、若いからこそ挑戦したあらゆる冒険、そのときにしかできなかった遊び、ともに青春を謳歌し、いつも一緒だった仲間の嬉々とした顔を思い出し、なつかしさに心がいっぱいになる。

 2011年にBS朝日で放送され、第49回ギャラクシー賞など数々の賞を受賞したドキュメンタリー番組「カルテットという名の青春」が劇場版として再編集された。監督・撮影・編集・ナレーションを担当する浅野直広が、現在、国内外で活躍する音楽家4人――植村太郎(ヴァイオリン)、佐橘マドカ(ヴァイオリン)、原麻理子(ヴィオラ)、宮田大(チェロ)の若き日の心模様をリアルに、ひとりひとりの個性を大切にしながらていねいに描き出していく。

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 ストーリーは、若くして才能を認められた4人の音大生がジュピター・カルテット・ジャパンを結成し、音楽に対する熱き情熱と自身の豊かな才能をぶつけ合い、猛練習を重ねていく姿を追う。4人は〈日本最高の若手カルテット〉と呼ばれるまでに成長し、やがてカルテット最難関のミュンヘン国際音楽コンクールに挑戦することを決意する。自信満々で臨んだコンクールだったが、第1次審査で落選してしまう。4人は大きな衝撃を受け、挫折感を味わう。この日から〈世界に認められる音楽〉を求めて、4人の旅が始まった。

 しかし、その道は微妙に変化していく。ひとりは海外に留学して視野を広げ、やがてその音楽性の違いが軋轢を生むようになる。今井信子(ヴィオラ)やガボール・タカーチ=ナジ(タカーチ弦楽四重奏団創立者)をはじめとする名手たちにレッスンを受け、シビアな意見にさらされ、苦悩する日々。しかし、ひとりとして音楽から離れることはない。ひとり、またひとりと留学を決意し、クラシックの本場ヨーロッパの空気のなかで研鑽を続ける。この間、全員が〈孤独〉を味わい、自己の内面と向き合い、いかにしたらよりよい演奏ができるかを真摯に模索していく。彼らの孤独を救うのは、いつも〈仲間〉だった。カルテットの仲間がいるからこそ、帰る場所があるから頑張れる。そして再会のときを迎え、みんなが〈いまの成長〉を確かめ合う。だが、思い描いていたほどその成果は出ていない。ここからまた、試練の日々が続いていく……。

 このドキュメンタリーは2026年4月開催のジュピター・カルテット・ジャパン再会コンサートと、続編番組制作の決定を機に映画化され、2026年2月6日より期間限定公開が決定している。だれもが自分と重ねて思いを描くことができる、非常に親密的な作品である。

 


MOVIE INFORMATION
映画「カルテットという名の青春」

出演:植村太郎(ヴァイオリン) 佐橘マドカ(ヴァイオリン) 原麻理子(ヴィオラ) 宮田大(チェロ)今井信子(ヴィオラ) ガボール・タカーチ=ナジ(タカーチ弦楽四重奏団創立者)ほか
ナレーション:原田知世
監督・撮影・編集・ナレーション:浅野直広
(2026年|日本|105分|ステレオ|16:9)
制作・配給:テレビマンユニオン
製作:BS朝日 テレビマンユニオン
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公式サイト https://www.tvu.co.jp/movie/quartet/
2026年2月6日(金)~19日(木)Stranger(東京・菊川)ほかにて全国順次、期間限定公開