タワレコ店員の思いを昇華したオリジナル曲“POPに恋をして”
このキャンペーンで重要なのは、さらに全国のタワレコ店員とともにオリジナルソング“POPに恋をして”が制作されていること。80人におよぶ店員から集まったアイドルへの熱い思いや応援の気持ちが歌詞に昇華されているといい、〈ぼくにとって君は/いきがい スーパーヒーロー〉〈世界で一番大好きだから/世界で一番幸せでいて〉とアイドルを徹底的に称える内容になっている。

K-POPファンが韓国語を学ぶなど、他国の文化を積極的に知ろうとする姿勢が当たり前になった今、〈あなたの国の言葉も学び/新しい出逢いも増えた〉と歌われるところは、アイドルが国境を越えて文化を繋ぎ、交流をもたらす架け橋であることを表している。〈「またね!」って言って/別れたあの場所(ドーム)に/向かえるように365日生きている〉の部分は、ライブというアイドルと直接出会える場所を待ち望むファンにとって、共感しかないラインだろう。
おもしろいのは、〈アイドルとして はたらく君へ〉〈ありがとう/アイドルという仕事を選んでくれて〉というところで、〈職業としてのアイドル〉が強調されていること。ここは後述するミュージックビデオと関係するが、憧れのあの人もアイドルという仕事をして生きる同じ人間であり、自分もその点では変わらない、だからこそ励まされる、身近な存在として応援したい、という気持ちが込められているように感じる。
岡嶋かな多とUNFAIR RULEの山本珠羽が込めたアイドルへの愛と尊敬
この“POPに恋をして”は、国内外で活躍する音楽プロデューサーの岡嶋かな多が作曲。そして岡山発、新進気鋭のロックバンドとして注目を集め、10月16日(水)に1stフルアルバム『ひとりごと』 のリリースを控えているUNFAIR RULEの山本珠羽がボーカルを担当。疾走感に満ちたロックアンサンブルと高らかに鳴り響くホーン、山本の突き抜ける歌が聴き手に祝福と幸福感をもたらす、まるでクラフトボスの味わいのように爽快で清々しいサウンドが魅了的だ。
コメントによると、岡嶋はCDショップでバイトした経験があり、〈人生は点と点が繋がり線になっていくんだ〉という感慨を覚えたそうだ。さらに、〈タワーレコード店員の皆さんが出してくださった言葉は力強く、そこから紡がれた歌詞がぐんぐんとメロディーを呼び、楽曲制作は驚くほど楽しく進みました。大好きなコトに出逢った瞬間の「あの」熱いエネルギーを、とことんつめこんでいます〉と明かしている。
また山本は、〈歌詞がタワーレコードの店員さんから集めたものだと知って、ぐっと気持ちが入りました。私たちが楽曲をリリースした時も、店員さんが初めて手に取ってくれた人でもわかりやすいように、私たちの魅力を手書きで書いてくださっていることが嬉しかった〉という。〈私たちの歌が応援をしてくれているお客さんの日々の活力になっている〉と改めて感じたこと、〈私も好きなバンドのライブを見に行ったとき、英詞の意味を調べたり、同じギターを真似して買ったり、ライブがある日まで頑張ろうと思えたりと〉共感できる部分が多かったと綴っている。この曲がまさにタワレコで働くスタッフたちとの共作曲であり、それが普遍的なものにまで高められていることがよくわかる。
アイドルファンだけでなく、〈アイドルとして働く人〉にとっても活力となるような曲を目指して作られたというこのアイドル応援ソング。私たちの日常を明るく照らしてくれるアイドルへのこの上ない愛とリスペクトが詰まっている曲なのだ。