元EMPiREの6人による新グループが始動! 圧倒的なデビュー作で表現された変わりゆくものと変わらないもの――そこで彼女たちはどんな未来を照らし出す!

 5月30日に突如〈解散〉を発表し、グループ最大規模のホールツアー〈EMPiRE DOPE MAGiC TOUR〉のファイナルとなる6月2日のLINE CUBE SHIBUYA公演で最後のパフォーマンスを披露したEMPiREでしたが……同公演の最後で新グループとしてExWHYZ(イクスワイズ)の始動をサプライズ発表。メンバーは変わらずyu-ki、mayu、midoriko、maho、mikina、nowの6人ということで、ある種の〈解散ドッキリ〉とも捉えられかねない劇薬的な試みながら、レーベル移籍に伴うグループのリニューアルが刺激や進化を促す目的だったのは言わずもがな。そのまま7~8月を〈元EMPiREなりのラストツアー〉で過ごした6人は全国を周りながら次への準備を着々と進め、制作途中でmidorikoが休養に入ったものの、ファースト・アルバム『xYZ』を完成させたばかりです。文句ナシの逸品に仕上がった同作について、今回はmayuとmahoの2人に話を訊きました。

ExWHYZ 『XYZ』 ユニバーサル(2022)

 

不安よりも期待が勝ってる

 〈結成〉の意図や舞台裏はアルバムに付くBlu-ray/DVD収録のドキュメント映像作品〈The Birth of ExWHYZ〉やFC限定公開のインタヴューでも明かされている通りですが、〈解散〉から数か月を経てメンバーたちは変化をどう捉えているのでしょう。

mayu「キャリアも5年目になるから〈ただ名前が変わっただけだな〉って思われたくないし、もっとステップアップしたいという意味でのプレッシャーはあるけど、不安よりかは〈あんなことできるかもな〉〈こんなことしてみたいな〉っていう気持ちが勝っています」

maho「もちろんEMPiREというものに愛を持って活動してきたので、寂しさはみんな絶対あるんですけど、新しい活動にワクワクしてる部分もみんな同じようにあるから、〈一緒に共有して乗り越えていこう〉みたいなのはありますし。あと基本的にメンバーみんな明るいので(笑)」

mayu「そうだね(笑)。いままでいてくれたエージェント(EMPiREファンの総称)がExWHYZも好きになってくれるかな?みたいな気持ちはあるけど、変化や活動そのものに対してはみんな凄く前向きな状態です」

 名前以上の大きな変化は、制作陣を一新して洗練された楽曲の出来映え。国内外の幅広いクリエイターがグループの魅力を輝かせています。

mayu「EMPiREもいろいろ模索しながら周りのスタッフさんと一緒に作り上げてきて、そこはグループが変わっても地続きなので、EMPiREの良いところをもっと進化させてブラッシュアップできたアルバムだなって思います」

 解散ライヴ直後の6月半ばには最初のデモが用意され、水面下で制作が進行。抑制の効いた大沢伸一プロデュースのリード曲“Wanna Dance”を筆頭に、初顔合わせを重ねて全11曲が用意されました。

mayu「大沢さんに限らず、毎回初めてのスタジオに行って、初めてのクリエイターの方と録ったのでめっちゃ緊張したんですけど、皆さん凄く柔らかい雰囲気の方々だったので、安心しながらレコーディングしましたね。曲調も〈これ自分たちでできるのかな?〉って最初はドキドキしてたんですけど、やっぱり変化するなら自分たちでも〈イケるのか?〉って思うぐらいがいいかなって(笑)。毎回その曲に合う自分を自分なりに作り上げてレコーディングに行っていました」

 曲調の変化に伴い、個々の歌い口がよりナチュラルに響いてくる点も印象的です。

mayu「細かいディレクションがそんなになかったからメンバーそれぞれの持ち味で歌った感じで、そこがけっこうおもしろかったです。前はポイントを明確に指示してもらえていたから、そこをめざして歌っていたんですけど、今回のディレクションはニュアンス的なことが多かったので、自分の感覚が試されるし、意図を汲み取る能力が必要だなって。だから音楽をよりいっそう感じて臨まないと難しいんだなって凄く思いました」

maho「自由に歌っていいからこそ、自分でも〈この曲はこういうふうに歌いたい〉みたいなものを、ちゃんと持ってないといけないなって思いました」

 メンバーも作詞に関わる構成は従来通りで、なかでも今回はmahoがExWHYZ名義や共作も含めて7曲に関与。サウンド面の進化が際立つ一方で、過去を踏まえての現在が綴られた歌詞にも注目でしょう。

maho「やっぱり何かが終わって何かが始まるタイミングだったこともあって、いろんな側面から自分たちやグループを見ることができたので、それをいっぱい書きましたね。難しい言葉を使わないで、思ったままに書いてみたものもあります」

mayu「全部新しくなるからって、EMPiREでやってきたこととか、エージェントのこととか、うちらの関係みたいなものをなかったことにしないで、ちゃんとそれを抱き締めて進んでいこうみたいな気持ちがmahoちゃんの歌詞からわかるから、凄くいいなって思いました」